深圳は経済特別区の実験場、窓口としての役割をかなりよく発揮し、社会主義市場経済体制の構築を率先して模索し、それを一応確立するに至った。
深圳市は国有企業の改革という中心の環をしっかりつかみ、現代企業制度の確立を全面的に推し進めている。同市は率先して国内で国有資産の三段階管理と運営システムを作り上げ、国有資産の価値保持と増加を促し、公有制を実現するための多種類の形式を大胆に模索し、混合所有制の経済を発展させ、国有企業に対し戦略的再編を行い、大型企業に力を入れ、小型企業を自由化することを積極的に促し、企業の法人管理構造を充実させ、国有企業の責任者の管理の仕方を改革し、企業の内部で市場経済に適応するインセンチブ、競争、プレッシャー、監督の制約メカニズムを逐次作り上げてきた。国有企業に属する資産総額のリターン率、純資産利潤率、収益獲得率、販売利潤率、利益獲得倍数など深圳市の主要な経済収益の指標は一九九五年以来、全国の各省•直轄市の地方国有企業の中で連続して上位にランクされている。
八〇年代初めに深圳特別区にやって来た若い建設者たち
それと同時に、深圳市は政府機能の転換を適切に推し進め、公平な競争の市場環境をつくった。同市は率先して政府の審査•認可制度の改革を行い、審査•認可事項を大幅に減らし、審査•認可の手続きを簡略化し、審査•認可作業を改善、規範化し、貿易港、社会保険、財政•税務システムと労働人事制度などの関連諸改革を積極的に促した。これによって、比較的完備し、国際慣行に合致した近代市場システムが形成され、社会主義市場経済体制の枠組みが構築された。
深圳市は改革•開放の最前線の陣地として、国外の資金、先進的管理技術を大胆に導入し、たえず革新を行い、国際経済の競争と協力に積極的に参与し、開放された全方位の輸出志向型経済の枠組みを初歩的に形成した。深圳市の経済の輸出志向型の度合いは全国大中都市の平均レベルを上回り、閉鎖型経済から高度輸出志向型経済への転換を実現した。二十年来の外資実際利用額は累計二百億ドルを上回り、ここ五年間の外資実際利用額は百二十三億ドルで、深圳経済特別区設立以来の外資実際利用総額の三分の二を占めている。六十七カ国•地域の外国業者が深圳市で投資して一万四千社の三資企業（合弁、合作、全額外資企業）を設立し、世界の企業ベスト五百社に仲間入りしている七十六社が深圳に進出した。
深圳市が初めて土地使用権を競売じた時に使われたハンマー
一九九九年の貿易輸出入総額は五百四億ドルに達し、そのうち輸出額は二百八十二億ドルで、全国の七分の一前後を占め、七年連続して全国大中都市のトップを占めている。このため、深圳市は中国の重要な貿易輸出入基地となっている。
