――近年、頻発している深刻な水害や干害で、水利施設が非常に脆弱であることが明らかとなり、中国政府は水利整備が遅滞している状況を根本から改める決定を下した。
本誌記者 蘭辛珍
1月29日に2011年中央一号文書「水利改革の発展を加速することに関する中国共産党中央、国務院の決定」が公布された。1949年の新中国建国以来、水利改革の発展事業を初めて系統的かつ全面的に制定したものとなる。
この「決定」により、水利の中国経済社会の発展における地位と役割は大幅に向上する。「決定」は、水利は現代的農業の整備に不可欠な主要な条件であり、経済社会の発展にとって代替不可能な基礎的支えであり、生態環境の改善と不可分な保障システムであり、非常に高度な公益性と基盤性、戦略性を備えていると指摘。水利改革の発展の加速は、農業と農村の発展のみならず、経済社会の発展という全局にも係わる。洪水防止と給水、食糧の安全に関係するのみならず、経済と生態、国家の安全にも関係する。
近年頻発する深刻な水害や干害で、水利施設の脆弱さが明らかになった。臨時の水汲み取り場に急ぐ広西天峨県三堡郷の農民
5‐10年努力して、水利整備が著しく遅滞している局面を根本に打開するのが中国政府の目標だ。10年に中国が水利整備に投入した資金は2000億元以上、これを基に計算すると、今後10年で4兆元を超えることになる。
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