記者 中央政府が香港問題に対して非常に関心を示しており、呉邦国、曾慶紅、賈慶林の3氏はすべて相前後して香港に来て視察したが、中央からの配慮とサポートに対してあなたが体得したこととそれに対する評価は何か?印象の非常に深いことはあるのか?
曾蔭権 私が国の指導者たちと面会する機会はあまり多くはないが、私は非常にこれらの機会を重視している。私の体得したことが非常に深いのは、国の指導者たちが香港の事をよく知っており、香港メディアの報道に対しても非常にはっきりしているということである。しかし、香港人の状況、香港の政治と社会の雰囲気をみずから感じ取るには、北京で報告に目を通し、メディアの報道を読むだけでそれを完全に成し遂げることは不可能である。国の指導者が毎回香港を訪問した際、香港人の国に対する認識もその訪問に伴って向上した。そのため、私は国の指導者の香港訪問を非常に重視しており、これからも引き続き香港を訪問されることを願っている。
私は国の指導者が香港復帰10周年の祝賀行事に際して香港に来て見て回り、香港人にも国の指導者の姿、および国の指導者たちがどのように香港の状況に関心を持っているのかを見させることを心から願っている。
記者 施政報告の中で、あなたは香港の直面している3つのチャレンジ、つまり経済がどのように持続可能な発展を実現するかということ、民主的政治がどのように一層の発展をとげるかということ、どのように調和のとれた社会を構築するかということについて述べているが、まもなく始まる新たな任期に、あなたはどのようにしてこの3つのチャレンジに対応するつもりなのか?何か初歩的な考えがあるのか?
曾蔭権 昨年、私は行政長官の選挙に立候補した時に提出した施政綱領、特に前にも述べた5つの方向の仕事はとりもなおさず香港の3つのチャレンジに対応するやり方である。経済の面では、私達は香港の国際金融センターとしての地位を強化することに努める。民主を発展させる面では、私達には具体的なプランがあり、私達が今年の夏に発表する政治の発展に関するグリーンペーパーの中で述べられているのは、とりもなおさず私達がどのように総選挙を実行に移すかという問題である。最後に、調和のとれた社会を構築する問題に関しては、さきほど私が語ったように、香港の生活の質の向上、大気の質の改善と環境保全だけでなく、さらに医療サービス、食品の安全があり、これらのことは私の施政綱領の中ですべて提起されているものである。
「北京週報日本語版」 2007年6月27日 |