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文化体験が相互理解への道 安藤潤一郎氏
本誌記者 成瀬明絵、李一凡  ·   2017-09-27
タグ: 文化交流;経済成長;中日交流
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小学1年生の時に帰国し日本の学校に入学すると、日本人としての意識も芽生えたという安藤氏。小学3年生の数か月間と5年生の1年間、再度中国の小学校で学び、中日両国で小学校教育を受けた。 

「中国では日本軍による侵略の歴史を学びました。一方日本では、家族と引き離されて外国で死にゆく日本軍人たちの悲劇を知りました。幼少期に日中両国の立場で物事を見る力が養われ、多角的に歴史を検証するという現在の研究姿勢の基礎となっています」。 

近年の中国における最大の変化は経済成長 

近代中国における最大の変化は何かと聞かれると、安藤氏は経済成長だと即答した。 

「特に1990年代からの約20年間は経済発展が目覚ましい。私が滞在していた1970年末~1980年代、中国は比較的貧しい国でしたが、今や日本を凌ぐ勢いで成長している分野もたくさんあります」。 

近年では、情報技術分野の成長の速さに驚かされるという。安藤氏は訪中の機会も多いがその度に新たな発見があり、今回も例外ではない。 

「まず驚いたのはタクシーの捕まえにくさ。現在中国の方の多くは配車アプリでタクシーを手配しているのですね。また最近では微信(WeChat)を使い始めたのですが、様々な機能を有していてとても便利です」。 

中国の情報技術分野の成長は、安藤氏の日々の研究にも波及している。中国の資料館や図書館の一部資料はインターネット上でダウンロードできるようになり、ないしは資料館や図書館で簡単な手続きを行い電子媒体で閲覧できるようになった。同氏は、紙媒体での閲覧よりも利便性が向上したと話す。

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