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「中国の自由貿易区」から「世界の自由貿易区」へ
――『自由貿易試験区ネガティブリスト(2017年版)』について
梅新育  ·   2017-08-23  ·  ソース:
タグ: 自由貿易区;ネガティブリスト;経済
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たとえば、新版自由貿易区ネガティブリストの公布により、外資系銀行の支店は国債の代理発行、償還金支払、受託販売に携われるようになったが、この措置は実際のところ人民元と中国資本市場の国際化にプラスであり、外国政府が中国で人民元建て債券を発行することを奨励するものだ。そのほか、製造、交通輸送、金融、文化、教育などの分野に対する一連の規制項目も廃止された。

従って、ぜひ中国で投資し、事業を起こしてほしい。そうすれば、オフショア金融センター並みの便利さだけではなく、世界でも他に並ぶものがない、ますます急速に成長する中国市場の獲得も望める。IMFのデータベースによると、1980年の中国の名目GDPは3053億ドルで、米国は中国の9.4倍の2兆8625億ドルだった。それが2016年には、中国の名目GDPは11兆3916億ドル、米国は18兆5619億ドルで、両国の差は63%に縮まった。さらに購買力平価で計算すると、米国の実質GDPは中国の87%しかない。

ぜひ中国で投資し、事業を起こしてほしい。「君子は言に訥にして、行に敏ならんと欲す」という伝統的文化を持つ中国は、ほかの国よりビジネス環境を着実に整備することに長けている。特にこの20年、国内経済ルールから国際経済貿易協定に至るまで、先進国の一部勢力がその価値観や社会的責任など経済とは全く関係のない内容を強引に盛り込みすぎたため、必然的にグローバル化の経済利益を損ない、国際経済・貿易ひいては自国の国内経済・貿易にまで余計な規制と負担をもたらし、最終的には反グローバル化の波を助長してしまっている。ほかの経済大国に比べて、中国の自由貿易区のほうがこうした考えの束縛から脱却しやすいのである。

(梅新育:商務部国際貿易経済協力研究院研究員)

「北京週報日本語版」2017年8月23日

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