第18回上海国際映画祭で「日本映画週間」が12日に開幕。日本の女優・栗原小巻(70)が、中国の女優・秦怡(シン・イー、94)を支えながら、ゆっくりと老舗映画館「衡山映画館」の通路を歩くシーンがあった。数十メートルのコンクリートの道は、二人にとっては特設の「レッドカーペット」のようで、印象深い一幕となった。新華網が報じた。
上海国際映画祭で「日本映画週間」が開催されるようになって今年で節目の10年。今年は、日中文化交流協会の副会長を務めている栗原小巻が登場し、「映画、芸術、文化の交流は、心と心のコミュニケーション。日中両国が平和と友情を築くための礎石の一つ」と語った。
栗原小巻がヒロインを務めた映画「サンダカン八番娼館 望郷」(1974年)は中国でもヒットし、79年に栗原小巻は初めて中国を訪問した。今年の「日本映画週間」では、「マエストロ!」や「繕い裁つ人」、「恋するヴァンパイア」、「トワイライト ささらさや」などの最新の日本映画7作が上映される。これらの映画の入場券は同映画祭開幕前に完売した。
中国には栗原小巻のファンが多くおり、そのほとんどが高齢者。映画館の通路には、記念撮影をしてもらうと、多くのファンが集まった。この光景に、多くの高齢の映画関係者が、上海映画祭が誕生した93年を思い出した。当時も、栗原小巻が出席し、「レッドカーペット」を歩いた。