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◇教え子からの「我到中年」を読んで◇
~率直な喜怒哀楽の報告に感動と感謝~
元南京大学日語科教師・斎藤文男  ·   2019-10-11  ·  ソース:北京週報
タグ: 南京大学;卒業生;中日交流
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◇学生時代の“宿題”の作文を回想◇

今回の「番外の作文」を書いてくれた卒業生とは、一人5、6回のメール交換をした。その中で、作文を書いた後の感想を次のように綴っていた。

「なかなか会うことができない“系友”たちと会うことが出来るような感じがして、一つの“絆”だと思います」

「作文の宿題を書いて、学生時代に戻ったような感じになりました」

「大学院を卒業してから、10年間余り連絡がとれませんでしたが、“番外の作文の宿題”を通じて、先生と連絡の取れたことが一番嬉しいです」

「卒業後、連絡が取れていなかった級友の作文を読むことが出来て、近況を知ることが出来た他、他の同窓生の人たちも頑張っている様子に感心しました」

「作文を書きながら、大学時代の思い出と今までの生活を回想することが出来ました」

「生活のリズムを取り戻すために、これまでに起きたことを整理し、文字にするのはとても重要であることを、今回の作文でしみじみ感じました。書くことは考えることだと思いました」など、作文を書くことを肯定的に受け止めてくれるメッセージが多かったことに安堵した。 

この他、こちらからのメールを受け取って、「最後の一行を読んで、思わず泣いてしまいました。やはり何歳になっても泣き虫です」という返信もあった。この卒業生は、日本に留学していた学生時代に、私が送った激励のメールに対して「メールを見て、思わず声を出して泣いてしまいました」ということがあった。当時は一人で日本に留学していて、周囲に友人も知り合いもいなかったので、私からの応援メッセージの文面に、思わず感激してしまったのかもしれない。

今回「番外の作文」については、学生も卒業後であり、私もすでに教師を退職して6年も経っているので、かなり躊躇していた。中年の社会人として日々忙しい中、作文を書いても成績に影響するわけでもなく、仕事上で評価されるわけでもない。そのような状況下でも赤裸々に近況を報告してくれたことに、感動と感謝の気持ちで一杯になった。教師という職業は、卒業後もこのような交流が出来ることに改めて感謝し、素晴らしい作文を読むことが出来たことは、何物にも代え難く大変嬉しくなって元気が湧いてきた。忙しい中、悩み戸惑いながらも、懸命に頑張っている教え子の姿に、こちらも教えられるものが多かった。卒業生の皆さん、有難うございました。

「北京週報日本語版」2019年10月11日

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