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不信任決議案を切り抜けても依然険しい安倍首相の前途
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· 2016-06-01 |
タグ: 安倍政権;アベノミクス;政治 | 印刷 |
日本の野党は5月31日、「アベノミクス」失敗などを理由に安倍晋三首相の退陣を要求する内閣不信任決議案を衆議院に提出した。しかし当日午後、この不信任決議案は衆議院本会議で否決された。
ウォッチャーは、「衆議院で連立政権の議席数が過半数を占めているため、安倍首相はこの不信任決議案を楽々と切り抜けたが、消費税率引き上げ延期による連鎖反応は安倍首相の今後の政権運営に暗い影を投げかけるだろう」と見ている。
窮地に追い込まれる「アベノミクス」
消費税率引き上げの是非について四大野党の観点が異なるため、内閣不信任決議案は安倍首相の消費税率引き上げ延期には言及しなかった。しかし実際には、この点は野党が安倍内閣の経済政策失敗を非難し、退陣を要求する重要な論拠の1つである。
日本は2014年4月に消費税率を5%から8%に引き上げ、元の計画では2015年10月に10%まで再度引き上げることになっていた。しかし安倍首相は、増税で個人消費が抑えこまれ、デフレ対策に不利だとして、2014年11月に消費税率再引き上げ時期を2017年4月に延期することを決定した。
しかし、経済回復状況が予想を下回ったため、安倍首相は6月1日に消費税率引き上げ延期を表明することを決めた。
アナリストは次のように指摘する。2016年に入ってから、日本経済の動向を反映する日経株価指数は大幅に下落し、円相場も急騰が続いている。安倍政権は短期的な経済刺激策をほぼ使い果たしてしまったが、本当の意味で日本経済を改善できる重大改革のほうは遅々として実施されず、「アベノミクス」は窮地に追い込まれつつある。
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