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生物多様性保護 着実に成果を出し続ける内蒙古自治区
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本誌記者・李一凡 · 2021-10-14 · ソース:北京週報 |
タグ: 生物多様性;内蒙古;社会 | 印刷 |
かつて砂地だった土地は再び緑に覆われ、ユネスコの生物圏保存地域に登録されたシリンゴル国家級草原自然保護区においても、緑がますます鮮やかになっている。
「近年、保護区内の植生は効果的に保護され、着実に回復しています。長年ここで働く者として達成感があります」と、29年間巡回保護を行ってきたシリンゴル国家級草原自然保護区管理局の劉玉良さんは話す。本来なら定年を過ぎている劉さんだが、仕事を始めて以来、今が最もいい時期であると考え、この仕事を続けることを決心した。劉さんは保護区内の動植物の状況について、「保護区内の野生アカシカはもともと十数頭しかなかったのが、現在は自然繁殖で50頭以上となりました。ノロジカは2000年以前と比べてかなり多くなり、このあたりの1平方キロメートル内で17、8頭を見たことがあります」と、よどみなく話してくれた。
砂地化土地閉鎖保護区と草原自然保護区に対する取り組みは、内蒙古が徹底する「生態優先・グリーン発展」という理念の縮図と言える。近年、内蒙古各地では家畜の制限数を科学的に定め、草畜(草原保護と牧畜)バランス制度、輪換放牧、放牧禁止など現地に適した方法によって、草原の回復が進んでいる。同時に、牧畜業の経営方式の転換を加速させ、現代型牧畜業へとまい進している。
シリンゴル盟阿巴嘎(アバグ)旗の査干淖爾鎮では、総面積2万ムー(1ムーは約6.67アール)に及ぶ現代化牧場が草原の中で特に目を引く。同地では家畜小屋、実験室、医療室、牧草置き場や各種の専門設備が整備されており、牛1000頭を飼育できる。
鄭宗明さんが経営する現代化牧場
リスク対応能力不足、設備の老朽化、労働力不足などの要因で、牧畜民は毎年冬になると牛の飼育で困難に陥ることが多い。その改善のため、現地の牧畜民である鄭宗明さんは2009年に合作社(協同組合)を立ち上げ、「企業+合作社+牧畜民」という新たなモデルを作った。それは、企業が提供する良質な飼料、科学的な飼育方法や専門的な技術サービスを利用し、合作社のインフラと飼育の大規模化をよりどころとして、周辺の牧畜民に預託サービスを提供するというものだ。
「牧畜民は牛を私たちに預けることで、自分で飼育するよりもコストを抑えられます」と鄭さんは説明する。現在、同牧場では周辺の牧畜民から牛400頭を預かり、代わりに飼育している。その間、牧場で育てることにより冬季に草原が損なわれず、暖かい季節にはより科学的な輪換放牧が行われるため、草原が受ける負荷は大いに軽減された。
各地域で生態優先の措置が進められるのに伴い、緑はすでに内蒙古の最も鮮やかな地色になっている。2020年、内蒙古全体で草原の総合植生の平均カバー率は45%に達し、今世紀初頭の30%から15ポイント上昇し、中国北端の生態安全障壁をより堅固なものにしたと同時に、生物多様性保護と経済効果の両方でプラスとなる道を歩みだした。
「北京週報日本語版」2021年10月14日
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