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生物多様性保護 着実に成果を出し続ける内蒙古自治区
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本誌記者・李一凡 · 2021-10-14 · ソース:北京週報 |
タグ: 生物多様性;内蒙古;社会 | 印刷 |
真夏の8月、内蒙古(内モンゴル)自治区錫林郭勒(シリンゴル)盟正藍旗に位置する小扎格斯台淖爾は最も美しい季節を迎えた。草原と湖が広がる風光明媚なこの地では、時々湖面をかすめて飛ぶ水鳥や湖畔でのんびりと過ごすシンメンタール牛の群れが見られる。
小扎格斯台淖爾の湖畔で散歩する牛の群れ(写真=本誌李一凡記者)
小扎格斯台淖爾から20数キロ離れた正藍旗国家砂地化土地閉鎖保護区では、桑根達来(サンギンダライ)鎮の牧畜民、巴図斯琴さんが保護区の見回りをしている。「今年の牧草は成長がよく、飼料用の牧草を販売することで私たち牧畜民の収入が大きく増えましたが、以前ならまったく想像もつかなかったことです」と、巴図斯琴さんは一面に広がる草原を眺めつつ感慨深げに語った。
内蒙古は中国における生物多様性保護の重点地域の一つで、豊かな野生動植物の資源を持っている。独特な地理的位置と地形によって、森林や草原、砂漠を主とする多様な生態システムが育まれている。しかし、1990年代以降、牧畜民による過剰な家畜飼育や気候変動などの要因で、現地の生態システムは一時大きな試練に直面し、草原の砂地化がますます深刻な問題となっていた。「家畜が多すぎたのか気候変動のせいなのか、20年前はほとんど緑が見られず、砂地化が本当に深刻でした」と巴図斯琴さんは当時を振り返った。
土地の砂地化を防ぐため、現地では砂地化した土地を修復するための国家砂地化土地閉鎖保護区が設立され、放牧禁止措置がとられ、植生と自然生態システムの保護が強化された。先祖代々放牧で生計を立ててきた牧畜民たちは、牧場や屋内飼育への転換に最初はなかなか馴染めなかった。それに対し、政府は牧畜民に技術研修を行い、さらに補助金を交付して、良い品種のシンメンタール牛の購入を後押しした。「以前は牛1頭の飼育で2000~3000元しか稼げませんでしたが、シンメンタール牛の場合は1万元以上稼げます。牛の数は少なくなりましたが、収入がむしろ増えました。また、草原が戻ってきたおかげで、環境が良くなっただけでなく、牧草の販売で収入も増えました。今では誰もが草原の保護に賛成していますよ」と巴図斯琴さんは話す。
10年前の正藍旗国家砂地化土地閉鎖保護区の様子(左、写真=内蒙古自治区宣伝部提供)と現在の正藍旗国家砂地化土地閉鎖保護区の様子(右、写真=本誌李一凡記者)
放牧禁止の他、現地では草原・森林の保護、砂の飛散防止や空からの種まきといった取り組みにより、重点的に保護区の管理が行われてきた。長年の努力を経て、現在、保護区内の植生カバー率は10%未満から35%以上にまで増えている。
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