細管胡同9号院にあり、東は東四北大街と隣接している。この四合院は1920年代に遅氏兄弟が建てたもので、1949年に裁判所に売られ、1953年、中国戯劇家協会が周恩来総理の指示によって田漢氏のためにこの四合院を買った。田漢氏(1898-1968)は、湖南省長沙出身、本名は田寿昌。中国の著名な劇作家であり、中国革命劇運動の基礎を築くとともに、戯曲改革運動の草分け的存在。当時の妻安娥(作曲家)一家が中庭に、秘書が外庭に居住した。その後、田漢氏は母親を湖南から迎え一緒に暮らした。この四合院で京劇「白蛇伝」、「謝瑶環」や新劇「関漢卿」などの作品を創作した。1968年12月10日、「四人組」から迫害され、冤罪を負ったまま刑務所の中で死亡。1979年に名誉回復された。生涯に新劇、オペラを60本余り、映画シナリオを20本余り、戯曲の脚本を24本、歌詞と詩歌を約2000首創作した。作品は「田漢劇作選」と「田漢文集」などに収録されている。
この四合院は「田漢旧居」と名づけられ東城区の保護文化財に指定され、現在、中国戯劇家協会の宿舎として使用、主な建物は当時のまま保存され、田漢氏が住んでいた北屋の前縁のみが改築された。
「北京週報日本語版」2007年12月21日 |