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中日交流の「きっかけ作り」に奮闘 北京日本文化センター
本誌記者 成瀬明絵  ·   2018-07-10
タグ: 文化交流;北京;中日交流
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中日交流の「きっかけ」を作る3本の柱

北京日本文化センターの活動は主に海外における日本語教育、日本研究・知的交流、文化芸術交流の3分野に分けられる。 

海外における日本語教育の活動の一つとして、日本語教師研修が挙げられる。今は大学だけではなく高校でも日本語を教える学校も増えており、高校で教鞭を執っている教師陣も含め、大きなもので120人程集めた研修を全国で定期的に展開している。 

「世界の日本語教育全体でみると、中国はトップクラスを走っています。中国人の先生はきちんと学習指導できるだけでなく、責任者として外国にも派遣できるほどレベルが高い。そのような状況の中で、我々は単に日本語を教えるノウハウだけではなく、語学教育という枠を超え教育学の領域にも及んだ研修を行っています。例えば日本の学界の中で新たに確立した理論や評価方法を紹介し、それらを日本語教育に応用する場合はどうなるかなどといった話を提供しています」。 

日本研究・知的交流では、シンポジウムなどに助成を行うなどの学術交流への支援をメインに行っている。この活動の中で、高橋氏は印象に残っている出来事について次のように語った。 

「日本の古典文学について研究している中国人研究者の方が、源氏物語についての論文で賞を取ったことがありました。当時私は源氏物語という研究し尽くされた分野で新たな発見があるのだろうかと、今思うと大変失礼な見方をしていたのですが、その論文では外国人の視点で見ると今までとは全く別の解釈ができるという新しい視点を提起していました。同じものを見たとしても、違うバックボーンを持つ人の目には全く違って映ります。まずはお互い違うということを認識し、では何故違うのかを考えて歩み寄る、これを積み重ねていくことで学術レベルでの日中相互理解の発展になるのではないでしょうか。我々の交流活動が、日中関係を次の高みに押し上げる一つのきっかけになればと考えています」。 

文化芸術交流は舞台、展示会、セミナーの開催などを通して日本の芸術文化を紹介する事業だ。 

「我々はこれから活躍する人を応援し、次に繋がるようなきっかけを作りたいと思っています。民間ではなかなか手を出せないようなところを掘り起こし、それが一つのメインになっていけば、中国の若い人たちが日本って面白い! と感じることに繋がっていく、ひいてはそれが日本のためにもなるのではないかと考え、様々なイベントを開催しています。最近では『理由のある美しさ』を持っている、つまりただ奇抜であるだけでなく道具としても洗練されているような工業デザインが中国の若者に非常に注目されていると知り、木桶に現代的デザインを取り入れている京都の木工職人の中川周士氏を招きワークショップを開きました」。 

このイベントは大盛況の内に幕を閉じ、北京で今でも中川氏の作品を取り扱っている場所があるなど、繋がりは続いている。

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