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◇温かく迎えてくれた“故郷”南京◇
~南京大学外国語学院創立百周年記念式典に参加して~ |
斎藤文男(元・南京大学日本語科専家) · 2017-11-06 |
タグ: 学生;南京大学;中日交流 | 印刷 |
◇教育の本質を学生から学ぶ◇ このような脱線した話から学生はいろいろなことを発見しているようだ。ある学生は私の授業の感想として次のようなことを書いてくれた。 ≪私は小学校から中学、高校まで教科書にあることを先生が説明し、それを暗記して試験の答案に書いて、それが成績の結果になりました。成績の良い人が「良い学生」と言われました。花はなぜ散るのかなどということはまったく考えたことがなかった。クモが下を向いているか、上を向いているかなどにも無関心だった。しかし、これは人間としてとても大切なことなのではないかと思った。これからは「良い学生」ではなく、「良い人」になりたい。≫ 日本語科学生が日本の歌を披露 私の話からここまで考えてくれたことに大変驚き、嬉しかった。教育の本質はこのようなことなのだろうと思った。問題の答えを教えるのではなく、自ら考えて自分で答えを見つけるように指導するのが、教師の役目なのだとこの学生から教えてもらった。 私が南京大学に在職した内容の一端を話したが、最後に南京大学の次のスローガンを借りた。「今日我以南大为荣,明日南大以我为荣」(今、私は南大を誇りに思い、明日は南大が私を誇りに思うだろう)そして次のように締めくくった。 「今后,我也要把“南大以我为荣”作为目标努力奋斗。我的致辞完了。谢谢各位。」私の持ち時間もそう多くはなくなったが、これからは学生から学んだことを元に、南京大学の誇りになれるよう努力して行きたい。 終わってから教え子たちは、「10年前の授業の風景が蘇ってきた」「相変わらず話す速度が速くて、元気な先生に会えて嬉しかった」「今日の話をかつての級友に伝えます」など、学生時代を懐かしんでいた。私も教師という職業の遣り甲斐と楽しみが、退職後にもあることを発見して嬉しくなった。 「北京週報日本語版」2017年11月6日
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