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ネガティブリスト大幅縮減 ますます大きく開かれる中国市場の扉
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本誌評論員 蘭辛珍 · 2018-07-16 |
タグ: 改革開放;自由貿易試験区;経済 | 印刷 |
6月28日、国家発展改革委員会と商務部は「外商投資参入特別管理措置(ネガティブリスト)(2018年版)」を公表し、6月30日にはさらに「自由貿易試験区外商投資参入特別管理措置(ネガティブリスト)(2018年版)」を公表した。この2つのネガティブリストは7月28日と30日にそれぞれ施行される。
これまでのネガティブリストと比べ、2018年版ネガティブリストには重要な特徴が三点ある。一つ目はリストが大幅に縮減されたこと、二つ目は市場参入が大幅に緩和され、全方位的開放が推進されたこと、三つ目は開放の予測可能性が極めて大きく増強されたことである。
この3つの特徴は、中国政府の「改革開放の全面的深化」に対する決意と自信を体現している。
現在、中米貿易摩擦は国際社会が注目する焦点であり、中米双方の論争が最も大きい内容は中国の開放度合いに関するものだ。世界貿易機関(WTO)加盟後、中国はコミットメント通りに関連分野の関税を削減し、市場を開放してきた。その上、一部コミットメントをしていない分野についても開放している。さらに中国は貿易パートナーと自由貿易協定交渉を積極的に進め、2002年以降、すでに24の国・地域と16の自由貿易協定を結んでいる。これらの自由貿易協定に基づいて、中国はさらに市場を開放し、関税減免幅を拡大した。
開放によって中国経済は急速に発展し、世界第2の経済体に急成長した。これは国際社会を驚かせ、米国など先進国は適応できていない。彼らは、中国はもはや発展途上国というステータスでWTO政策を実行するべきではなく、先進国としてさらに市場を開放するべきだ、と考えた。
中国の経済総量が世界第2であることに偽りはなく、2010年以降争いようのない事実となっている。しかし中国はまだ先進国のレベルには達しておらず、中国の1人当たりGDP、経済構造、科学技術革新能力、国民の教育レベル、医療・衛生・保障などの指標を見れば、中国を発展途上国と位置づけせざるを得ない。こうしたことを踏まえると、中国の改革開放は必然的に順を追って一歩一歩進めなければならない。
間もなく実施される2018年版ネガティブリストの内容を見てみると、サービス業の開放が重点になっている。金融分野では、銀行業の外資持ち株比率規制が撤廃される。証券会社、ファンド管理会社、先物取引業者、生命保険会社の外資持ち株比率が51%に緩和され、2021年には金融分野の全ての外資持ち株比率規制が撤廃される。インフラ分野では、鉄道・幹線道路網、電力網に関する外資規制が撤廃される。交通運輸分野では、鉄道旅客運輸会社、国際海上運輸、国際船舶代理に関する外資規制が撤廃される。商業流通分野では、ガソリンスタンド、食糧買付・卸売に関する外資規制が撤廃される。文化分野では、インターネット接続サービス営業場所への投資を禁止する規定が撤廃される。
2018年版ネガティブリストでは、さらに製造業がほぼ開放される。自動車業界では専用車や新エネルギー車の外資持ち株比率規制が撤廃される。船舶業界では、設計や製造、修理などを含む段階に関する外資規制が撤廃される。航空機業界では、幹線機、支線機、汎用機、ヘリコプター、無人機、エアロスタットなどに関する外資規制が撤廃される。
2018年版ネガティブリストでは、農業とエネルギー資源分野への参入が緩和される。農業分野では、小麦とトウモロコシ以外の農作物種子生産に関する外資規制が撤廃される。エネルギー分野では、2018年版ネガティブリストで特殊希少石炭類の採掘に関する外資規制が撤廃される。資源分野では、グラファイトの採掘、希土類の精錬・分離、タングステンの精錬に関する外資規制が撤廃される。
以上の撤廃・緩和対象分野から判断して、中国が今回行う開放の幅は大きいと言わざるを得ない。「新たな対外開放」の開始と呼んでも全く差し支えない。現在、中国経済はすでに高速成長段階から質の高い発展段階へと転換し、国際環境には深刻な変化が起き、特に保護貿易主義が台頭している。新たな情勢を前に、中国政府は明らかに開放の推進によりいっそう力を注ぎ、開放によって改革、発展、革新を促し、経済グローバル化の更なる発展を推進しようとしている。
2018年版ネガティブリストは上層部が行った開放拡大の宣言を実行に移すものであり、中国市場の扉が閉まることはなく、ますます大きく開かれていくことを裏付けている。
「北京週報日本語版」2018年7月16日
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