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改革開放に関するキーワード:社会発展の章
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· 2018-11-21 |
タグ: 改革開放;社会発展;キーワード | 印刷 |
四、社会発展の章
「大学統一入学試験」再開
1977年、「文化大革命」の影響により10年間中断されていた中国の「高考(中国大学統一入学試験)」制度が再開され、中国の人材育成はあらためて健全な発展の軌道に入った。1977年8月初め、鄧小平氏が科学・教育工作座談会を主宰した際、参加者はすぐに「高考」を再開することを次々と主張し、鄧小平氏の明確な支持を得た。1977年9月、教育部は全国高等学校学生募集活動会議を開き、すでに10年間停止していた全国高等学校学生募集試験を再開し、統一的な試験と成績が良い順に採用する方法で人材を選抜して大学に入学させることを決定した。同年10月12日、国務院は教育部の「1977年高等学校学生募集業務に関する意見」を指示を添えて転送し、およそ労働者、農民、農山村に下放あるいは故郷に帰った知識青年、復員軍人、幹部、新卒生で条件に合致する者は全て出願することができると規定した。1977年の「高考」学生募集試験は冬に行われ、新入生は翌年春に入学し、570万人余りが受験し、同年、全国の大学が採用した新入生は27万3000人だった。
「高考」制度の再開は、改革開放の交響曲の序曲を鳴らし、何代もの人々の運命を変えただけでなく、特に重要なのは、中国の新時代およびその後の発展と飛躍のために良好な基礎を固めたことだ。「高考」の再開によって、中国の高等教育があらためて正しい軌道に入り、基礎義務教育が徐々に重視されたことにより、国民経済の各業界で至急必要とされる大勢の専門人材とエリート知識人が急速に現れるようになった。
計画出産の基本国策
計画出産政策は中国の基本国策の一つで、政府が人口の分野で人々の結婚・出産行為に対し客観的な指導を行う具体的な取り組みだ。この政策の当初の目的は公民が晩婚・晩産し、少なく生んで優れた子を育てることを提唱し、計画的に人口をコントロールすることによって人口の増加が経済・社会の発展計画に適応するようにさせることにある。
中国は1970年初めから計画出産政策を普及し始めた。1982年9月、第12回党大会は計画出産を中国の基本国策として確定し、同年12月に「中華人民共和国憲法」に書き入れた。2001年12月、全国人民代表大会常務委員会第25回会議は「中華人民共和国人口・計画出産法」を採択した。計画出産が実行されて以来、中国は人口再生産パターンの歴史的転換を前倒しで実現し、資源や環境に対する人口の負担を効果的に軽減し、経済発展と社会の進歩を力強く促進した。実践が証明している通り、中国は計画出産の基本国策を比較的良く実行し、中国の特色ある社会主義の建設、国家の富強と民族の振興の実現に対し大きな影響を与え、世界の人口と発展の促進のために大きな役割を発揮した。
21世紀に入り、人口構造の変化に伴い、中国の生産年齢人口の比率が下降し始め、高齢人口の比率が上昇傾向を保っている。この状況に直面し、2013年11月、「改革の全面的深化における若干の重大な問題に関する中国共産党中央の決定」が提起され、一方で一人っ子の夫婦が2人の子どもを出産できる政策が実施され始めた。2015年12月、全国人民代表大会常務委員会は人口・計画出産法修正案を表決・採択し、「全面二孩(すべての夫婦の第二子出産を認める)」政策は2016年1月1日から正式に実施された。
人口問題は一貫して中国が直面する全局性、長期性、戦略性を持つ問題だ。未来の相当長い時期に、中国は計画出産の基本国策を引き続き堅持し、出産政策を徐々に調整して改善し、人口の長期にわたる均衡的な発展を実現する。
共同富裕を実現へ
共同富裕は中国の特色ある社会主義の根本的原則だ。まさに鄧小平氏が言った「社会主義の特徴は貧乏ではなく裕福だということだが、この裕福とは人民の共同富裕だ」のようだ。江沢民氏は、効率性と公平性の両立をはかり、社会主義現代化建設の全段階で広範な人民大衆が改革発展の成果を共有するようにさせなければならないと強調した。胡錦濤氏は人間本位と科学的発展を際立たせ、社会の公平により注目した。習近平総書記は、貧困撲滅、民生の改善、徐々に共同富裕を実現することは社会主義の本質的な要求で、われわれの重要な使命だと強調した。「小康社会の全面的完成は一人も欠けてはならず、共同富裕の道は一人も脱落してはならない」。共同富裕とは、全人民が勤勉な労働と助け合いにより最終的に衣食共に満ち足りた生活レベルに達することだ。中国は人口が多く大地が広い。共同富裕は同時に富裕になるのではなく、一部の人や地域が先に裕福になり、彼らが後から裕福になる者を助け、徐々に共同富裕を実現することだ。中国は社会主義の基本経済制度と分配制度を堅持し、国民収入分配の枠組みを調整し、分配調節の力強さを強め、収入分配の差が比較的大きいという問題の解決に力を入れ、全人民が発展の成果をより多くより公平に共有し、共同富裕の方向に向かって着実に前進するようにさせる。
科学・教育による国家振興戦略
早くも1977年、「文化大革命」が終わってまもなくの頃、鄧小平氏は「わが国が世界の先進レベルに追い付くには、どこから着手するか? 私が思うに、科学と教育から着手しなければならない」と提起した。1985年、全国科学技術工作会議と全国教育工作会議において、鄧小平氏は各級の党委員会と政府に教育と科学技術に関する活動を重視するよう求めた。1995年5月、中国共産党中央と国務院は全国科学技術会議を開き、科学・教育による国家振興戦略を全国で実施することを決めた。20余年来、第9次5カ年計画と2010年までの長期目標など一連の重要政策・布石に絶えず新しい内容が付け加えられてきた。第19回党大会報告は、科学・教育による国家振興戦略を、小康社会の全面的完成の決戦に勝利するために断固実施すべき七大戦略の一つとし、「科学・教育による国家振興」に新たな時代的内容を付け加えた。科学・教育による国家振興戦略は、「科学技術が第一の生産力だという思想」の導きの下、教育を基本とすることを堅持し、科学技術と教育を経済・社会発展の重要な位置に据え、国の科学技術力および現実的生産力への転化能力を強め、経済に対する科学技術の寄与率を高め、全民族の科学技術・文化的素養を高め、経済建設を科学技術の進歩と労働者の資質の向上に頼る軌道に乗せ、国の繁栄、隆盛を速めるということだ。
科学・教育による国家振興戦略の基礎は教育で、鍵は科学技術にある。科学・教育による国家振興戦略の実施に当たっては、興国において科学技術と教育が十分に役割を果たすようにするだけでなく、科学技術と教育という興国の基礎を育むのに努める必要がある。科学・教育による国家振興戦略を実施するには、科学技術体制と教育体制の改革を深め、科学技術・教育と経済の結合を促進しなければならない。科学技術活動は経済建設という「主戦場」に意識的に向かうようにし、国民経済の発展において早急に解決すべき重要問題を主要任務にしなければならない。教育活動は、現代化・世界・未来に目を向けて取り組み、教育構造を最適化し、教育体制を改革し、教育資源の配置を合理化して教育の質を高め、学校運営の効果を上げ、教育と経済が密接に結び付くようにしなければならない。
人材による国力増強戦略
改革開放以来、党と国家は人材育成活動を十分に重視し、各分野の多くの優秀な人材を育成し、彼らは社会主義現代化建設事業を推し進めるために重要な役割を果たした。新世紀の新たな段階に入り、党中央と国務院は人材による国力増強戦略という重要な戦略的政策決定を行った。2002年5月、中国共産党中央弁公庁と国務院弁公庁は「2002~2005年全国人材陣構築計画要綱」を公布し、人材による国力増強戦略を正式に提起した。2003年12月、党中央は全国人材工作会議を開き、人材育成活動に対し全面的な布石を行い、人材による国力増強戦略の実施を推し進めた。2007年の第17回党大会と2012年の第18回党大会はいずれも人材による国力増強戦略の実施に対し布石を打った。2017年10月、第19回党大会は人材による国力増強戦略を断固実施すると提起し、次のことを強調した。人材が民族の興隆を実現し、国際競争の主導権を獲得するための戦略的資源で、「党が人材を管理する」原則を堅持し、天下の英才を集めて登用し、人材強国の建設を急ぐ。人材による国力増強戦略の実施は、人材陣構築を国家戦略のレベルに上げて、人材資源が第一の資源だという観念をしっかりと打ち立て、人材を輩出し、皆がそれぞれの才能を発揮する新たな局面を切り開き、国家の核心的な競争力と総合国力を大いに向上させ、小康社会の全面的完成と中華民族の偉大な復興という中国の夢の実現のために重要な保証を提供する。
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