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改革開放に関するキーワード:経済発展の章
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· 2018-11-21 |
タグ: 改革開放;経済発展;キーワード | 印刷 |
二、経済発展の章
農家生産量連動請負責任制
農家生産量連動請負責任制は、俗に「大包干」といい、農家が家庭を単位として集団経済組織と請負契約を結び、主要な生産手段は依然として集団の所有物とし、分配の面では労働に応じて分配する原則を実施し、生産経営活動の中では集団と家庭が分かれていたり一緒だったりするものだ。農家生産量連動請負責任制は、1980年代初期の中国大陸部の農村で推し進められた重要な改革で、農村土地制度の重要な転換と農村経済体制改革により生まれたものだ。さらに重要なのは、この制度が中国の農民の偉大な創造だということで、「包産到戸(農家生産請負制)」を象徴とする農村改革が中国の対内改革の幕を開けた。
安徽省鳳陽県梨園公社小崗村は、比較的早く旧体制の制約を突き破り、自発的に「包干到戸(農家経営請負制)」を採用した地域だ。
1978年11月、小崗村の18人の農民が「生死状」に署名し、村内の土地を別々に請け負い、「土地を個々の農家に分け、自分で損益の責任を負う」ことを実施し、農家生産量連動請負責任制の先駆けとなり、当時、小崗村の穀物は大豊作となった。四川など他の一部の省も「包産到組(作業グループ生産請負制)」など類似の方法を採用し、中国の農村改革の序幕を開いた。
1982年、党中央が「全国農村工作会議紀要」に指示を書きこみ、関係機関に転送したことにより、農家生産量連動請負責任制が正式に確立された。その後、党中央の積極的な支持と大々的な提唱の下、農家生産量連動請負責任制は徐々に全国で推進され、1983年初めには、中国の農村の93%の生産隊がすでにこのような責任制を実施していた。
中国の農村があまねく農家生産量連動請負責任制を実施したことは、集団統一経営の優越性を発揮させただけでなく、農民個人の生産の積極性をも引き出し、さらに、分散経営の小規模経営になじんだだけでなく、比較的集中した適度の規模の経営にもなじみ、労働生産率の向上と農村経済の全面的な発展を促進し、広範な農民の生活レベルを向上させた。それは、中国の農村の特徴と農村の生産力の発展レベルと管理レベルに適応した比較的良い経済形式だった。
経済特区の設立
経済特区は中国で最も早く対外開放された地区で、対外経済交流が最も活発な地区で、改革開放のイメージを最も代表できる地区でもある。経済特区は1970年代末から80年代初めに誕生し、党中央と国務院が鄧小平氏の提唱に基づいて、改革開放と社会主義現代化建設を推進するために行った重要な政策決定だった。
1979年4月、党中央工作会議は鄧小平氏の提案に基づいて、深圳、珠海、汕頭、廈門(アモイ)などで一部の地区を分けて、そこが香港・澳門(マカオ)・台湾に隣接し、華僑が多いという優位性を利用し、対外開放において「先に一歩進む」ようにし、「輸出特区」を試験的に設けることを決定した。1980年5月、党中央と国務院は「輸出特区」という名称を内容がより豊富な「経済特区」に変更した。1980年8月、第5期全国人民代表大会常務委員会第15回会議が、広東省の深圳、珠海、汕頭、福建省のアモイの4都市でそれぞれ一部の地区を分けて、経済特区を設置することを決めたのは、中国の経済特区の正式な誕生を示していた。1988年4月には海南経済特区が設置され、2010年5月にはコルガスとカシュガルで経済特区を設置することが許可された。
経済特区は、特殊な経済政策と経済管理体制を実施し、海外向き型経済を発展目標として堅持し、中国が海外の資金、技術、人材、管理経験を利用して自国と地元の経済を発展させる重要な手段で、中国の改革開放において重要な窓口とモデルの役割を発揮した。
全人民所有制の企業改革
全人民所有制の企業改革は、中国共産党中央が国有企業の活力を高め、国有企業を強く大きくする方針を実施するための重要な戦略的措置だ。改革開放の40年、全人民所有制の企業改革は枢軸のようにその全過程を貫いている。1978年から1984年までの間、全人民所有制の企業改革は主に企業自主権の拡大を試験的に行い、この段階では、計画の策定、製品の販売、利益の留保などの面で、政府は企業に一部の権力を移譲し、特に企業利益留保制度を実施し、国有企業が生産の発展、従業員の集団福利の改善、従業員の褒賞などの面で一定の財力を持てるようにした。1986年12月、国務院が「企業改革の深化と企業活力の増強に関する若干の規定」を打ち出し、全人民所有制改革は正式に始まった。規定は、全人民所有制の小型企業がリース経営や請負経営を積極的に試行できること、全人民所有制の大・中型企業がさまざまな形式の経営責任制を実施すること、各地が条件に合った少数の全人民所有制の大・中型企業を選んで株式制を試行できることを打ち出した。これはより深いレベルで、経済主体としての国営企業の積極性に乏しく、全体の経済効率が高くないという問題を解決し、同時に、異なる所有制の企業間に対する人々の偏見と差別をも一歩進んで解消した。
1993年に開かれた中国共産党第14期中央委員会第3回全体会議は、国有企業改革の方向が「財産の所有権がはっきりし、権限と責任が明確で、行政と企業が分離し、管理が科学的」という現代企業制度の確立であることを明確にした。1997年に開かれた第15回党大会は、国有経済全体をしっかり行うことに着目し、大型企業の管理を強化し、小型企業の自由度を高め、国有企業に対して戦略的な再編を実施しなければならないことを打ち出した。2002年に開かれた第16回党大会は、国有資産管理体制改革の深化という重要任務を打ち出し、中央政府と地方政府がそれぞれ国家を代表して出資者の職責を履行する制度を確立するよう要求した。2017年に開かれた第19回党大会は、以下のように強調した。各種の国有資産管理体制を整え、国有資本の授権経営体制を改革し、国有経済の配置適正化、構造調整、戦略的再編を速め、国有資産の価値維持・増大を促し、国有資本の強大化・優良化をはかり、国有資産の流失を効果的に防ぐ。国有企業の改革を深化させ、混合所有制経済を発展させ、グローバル競争力を持つ世界一流の企業を育成する。要するに、40年の改革を経て、全人民所有制企業の管理体制と運営機能に根本的な変化が起き、運営の質と発展の速度が明らかに向上し、国有経済のコントロール力と影響力が大いに増強されたということだ。
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