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世界の期待に応え、良策示した習主席の演説
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呂 翎 · 2016-09-06 |
タグ: G20;G20ビジネスサミット;経済 | 印刷 |
――G20サミット開幕直前に、中米両国ともに国連に気候変動「パリ協定」批准書を提出した。このタイミングで批准した意義は何だと考えるか?
中米両国ともに「パリ協定」批准書を提出したことは、協定実行プロセスにおける重要な節目であり、その意義は軽視できない。このタイミングを選んで批准書を提出したこと自体は非常に重要だ。G20サミットに世界が注目しているからだ。このタイミングを選んだことは、今回の批准書提出に世界が注目することを中米が望んでいることを示している。
同時に、中米の批准書提出には以下の4つの意義があると見ている。
第一に、気候変動対策のリーダーとしての中米両国の役割を世界に再び示した。2014年と2015年に中米間で締結された気候変動に関する2つの共同声明は、パリ気候変動会議成功ために基礎を打ち固め、パリ気候変動会議への国際社会の確信を高め、「パリ協定」交渉における主な難題を解決し、中米が世界をリードする能力を誇示した、というのが主流の見方となっている。今回の批准書提出は、気候変動対応における中米両国の重要な役割を再び示した。
第二に、近年、競争と相違の傾向が強まる状況にありながらも、中米両国が共同行動を取ることを選択したのは、中米がグローバル問題や重大な国際問題で協力する意向があることの表れだ。
客観的に見て、中米間の競争は存在しているが、中米関係は両面から見るべきだ。悲観的過ぎてはならない。中米間には協力し合っている一面もあり、しかも協力には潜在力を掘り起こす余地がある。今回同じタイミングで批准書を提出したことで、中米関係への信頼度が高まり、中米関係をよりバランスよく、客観的かつ全面的に見ることができるようになった。
第三に、G20サミットというタイミングで批准書を提出したのは、中米両国が「パリ協定」の早期発効・履行の推進を願っていることを示している。中米はいずれも大国である。両国の二酸化炭素排出総量は世界の約40%を占める。中米が同時に共同で批准書を提出したことは、間違いなく強い模範的効果を上げるだろう。
また、世界の低炭素発展アプローチを中米が再確認し、再確定したということでもある。パリ気候変動会議の成功は世界のグリーン・低炭素発展の方向を切り開いた。今回の批准書提出は、中米両国が世界への約束を履行していることを示している。
第四に、グローバルガバナンスから見れば、グローバル化の背景の下で、現在は世界経済が低迷し、回復が力を欠き、地政学的リスクが上昇している。当面の国際情勢に対する国際世論の判断は悲観的なものである。今回中米両国が批准書を提出したことは気候分野における行動に過ぎないが、人々に世界が直面する問題だけを見つめるのではなく、協力の見通しにも目を向けるべきだと示唆している。そうなれば、世界は自信を持つことができるだろう。中米は大国としてグローバルガバナンス推進の意欲もあり、その能力も備えている。
「北京週報日本語版」2016年9月6日
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