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世界経済回復の処方箋を探るG20杭州サミット
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マーク・ステファン・アーノルド · 2016-09-04 |
タグ: G20;世界経済回復;経済 | 印刷 |
今年の杭州サミットほど、世界から非常に重視され、注目される20カ国・地域(G20)サミットはないだろう。世界で最も重要な20の先進国、発展途上国、新興国の首脳と代表が中国に集まり、「革新的で、活力ある、連動した、包摂的な世界経済の構築」というテーマの下で、現在の世界経済問題に対応する対策を共に討議する。
巨額の債務抱える世界経済、その成長は「質」を重んじるべき
マッキンゼー社、国際決済銀行(BIS)、国際通貨基金(IMF)が発表したレポートによると、2000年から2014年、世界の先進国22カ国と主要発展途上国25カ国の債務総額は87兆から200兆ドルに増えた。マッキンゼー・グローバル・インスティテュートのデータによると、中国の債務も過去14年間で年々増えており、2000年から2014年の間に2兆1000億ドルから28兆ドルに増加した。負債が最も多い業界は銀行業と実体経済に集中している。最も影響が強かったのは建設・不動産業と、立ち遅れた生産能力淘汰と戦う鉄鋼、セメントなどの業界だ。
債務危機による影響をできる限り回避するため、中国政府は経済分野で全面的な構造改革を行うことを決定した。生産能力が過剰な業界の立ち遅れた生産能力を早急に淘汰し、高汚染・高エネルギー消費で輸出主導型の経済を、資源環境にやさしく、需要拡大型の成長モデルに調整しつつある。中国もこの新たな成長モデルをG20杭州サミットの青写真にしている。このような成長モデルによって、中国は自国の経済、そして世界経済を持続可能な発展へと導いていけるだろう。
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