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チャン族文化:多くの危機の中での再生

 

よみがえるチャン族の集落

汶川県雁門郷蘿蔔寨村では、黄土の泥をつき固めて築いた昔ながらのチャン族の集落が「5.12」地震で損壊し、村民らは先祖代々住み続けてきたふるさとを失った。今、広東省江門市建築公司の対口支援(比較的経済の発達した省や直轄市が経済発展の遅れた地域の発展を一対一で支援する仕組み。パートナー支援)のもとで、村民らはすでに新しい集落に次々と入居している。村党支部書記の馬前国氏の紹介によると、新しい集落は鉄筋コンクリート構造で、蘿蔔寨特有のチャン族集落の特徴を保つために、外壁に黄土の泥を塗ってある。再建の過程で、蘿蔔寨には水道も通った。

新たに建設された蘿蔔寨村の建物 (撮影 石剛)

「生活レベルは上がったが、村民はやはり昔の集落での生活を懐かしんでいる」。汶川県蘿蔔寨村の馬前国・村党支部書記は記者にこう語った。

蘿蔔寨の旧集落では、建物と中庭が等高線に沿って配置され、細長い線状に並んでいる。家々が隙間なく立ち並び、縦横に交差する道で集落が一つにまとめられている。集落全体がつながりあい一体となっており、まるで綿密に設計された古いとりでのようだ。一方新しい集落は外観上チャン族の集落らしさを残してはいるものの、旧集落のような「家々がつながり合い、通じ合う」構造にはなっていないため、一部の村民は新しい集落は住みにくいと感じている。

地震で損壊したこの「家々がつながり合い、通じ合う」というチャン族の特色をきわめて色濃く残した旧集落を、汶川県文化体育局(以下、文体局)は文化財保護の対象とし、村民に修理費を提供している。しかし黄土の泥で作る建物は作業に適した天候条件があり、毎年4月と9月にしか作業ができない。4月が最適な時期で、どの家でも修理に忙しい。紹介によると、旧集落の修理後は、村は村民自身の意思を尊重し、元の場所に戻って住んでもよいことにするという。「そうしたほうがチャン族文化保護のためになる。文化の継承には担い手が必要だ。チャン族の民俗と文化継承の担い手となるようなよい環境がなければ、チャン族文化は現代文明の強い影響下で次第に消えていってしまうだろう」。四川省汶川市文体局局長で、長期にわたってチャン族文化を研究しているチャン族文学者の楊国慶氏は記者に対しこう語った。

チャン族の人々は家を建てる際に現地で材料を調達するため、汶川のチャン族の村の建築物は村どうしの距離がそれほど離れていないにもかかわらず、材料選びから外観の建築様式までそれぞれ異なっている。蘿蔔寨のほど近くにある龍溪郷連合村の東入口にあるチャン族の集落は、現地の小石や平たい石に黄土の泥を混ぜたもので出来ており、通常2~3階建ての平屋根の建物である。1階には家畜を飼い、2階は人が居住し、上階は食糧や物を保存する倉庫になっており、最上階には白石神を祭ってある。

連合村の東入口にある村民の家で、記者は83歳になるチャン族の王珍芝さんに出会った。王さんの話では、王さんの家には今四世代が一緒に暮らしている。3年前に発生した大地震で建物は損壊したが、家族は無事だった。1年前、現地政府は王さん一家が家を修理するために2万元の補助金を出してくれた。今では家は修理され、一家はまた以前の生活を取り戻した。83歳という高齢にもかかわらず、王珍芝さんは毎日自分で手仕事をし、一日働いた子供らのために食事を用意する。

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