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◇南京から蝶友夫妻がやって来た◇
~日本で虫好きな子供が多いのに驚く~ |
斎藤文男(元・南京大学日本語学部専家) · 2017-06-19 |
タグ: 南京;チョウ;中日交流 | 印刷 |
◇顔にオオカマキリをつけて得意満面◇
お城の石垣のような紋様があるイシガケチョウも、紀伊半島以南、四国、九州、南西諸島に分布している南方系のチョウで、翅を広げたまま花の蜜を吸っていた。私は登山や旅行は上信越や東北、北海道など“北方系”を旅していたので、このチョウが飛んでいるのを見たのは30年ほど前のこの昆虫館が初めてだった。この他にも南方系の種を中心にしたさまざまなチョウが群舞していた。夫妻は飛んでいるチョウを追って半日ほど夢中になってシャッターを切っていた。
オオカマキリを顔につけて喜ぶ張松奎さん。左側のお母さんは「あらっ、まあ」と驚き、右側の子供は笑顔でみていた
大温室の中央あたりで係員が、体長が10センチほどもあるオオカマキリを手に乗せて生態を説明していた。
「カマキリはね、こうやって下から持つと大丈夫だよ」と言いながら、近くにいた小学生ぐらいの子供の手に乗せてやった。子供たちは次々に自分たちの手や腕につかまらせて喜んでいた。
お城の石垣のような紋様のイシガケチョウが2頭仲良く汲蜜していた
チョウ好きな張松奎さんは、「私にもやらせてくれ」というジェスチャーで自分の鼻を指さした。張さんは日本語が話せなかったので指で鼻を指したのだが、係員は「鼻の所に乗せてくれ」と頼んだのだと思い、顔にカマキリを捕まらせた。
手に止まったチョウをじっと見つめる少女
張さんは「どんなもんだい!」と得意満面の表情をしていた。近くにいた小さな赤ちゃんを抱っこしていたお母さんは「あら、まあ~」という驚きの表情だったが、そばにいた子供はニコニコしながら楽しそうな張さんを見ていた。
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