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◇「広島訪問」後は日本が行動を◇
~ハワイ、南京での献花につなげよう~
斎藤文男(元・南京大学日本語学部専家)  ·   2016-06-06
タグ: 広島;G7;社会
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オバマ米大統領初の「広島訪問」から1週間が過ぎた。被爆者は謝罪を求めない裏に多くの思いを秘め、訪問を歓迎した。核兵器をなくす大きな一歩になることを願ったからだ。メディアの論調も「核廃絶」に向けた出発点だとしている。それに加えて、日本が積極的な平和外交を展開し、アジアとの歴史の和解への道に進む契機にすべき時だと思う。

現職の米大統領として初めて広島を訪問したオバマ大統領を伝える日本の全国紙各紙一面の記事(5月28日)=筆者写す

オバマ大統領が広島を訪れた翌日5月28日の在京各紙社説は≪核なき世界への転換点に≫(朝日)、≪核なき世界へ再出発を≫(毎日)、≪「核なき世界」追求する再起点≫(読売)、≪核の惨禍防ぐ決意示した≫(産経・主張)、≪広島の願いを世界へ≫(東京)と、一様に核をなくす出発点だととらえている。

私は2012年1月6日の本ブログで、「日中国交回復40周年はわだかまりとかす絶好の機会」として、日本の首相が南京を訪問して献花することを訴えた。当時は自民党から民主党政権に代わっていたので、滞在していた南京から期待を込めて書いた。当時の野田佳彦首相は11年12月に北京で日中首脳会談を行ったが、南京訪問は実現しなかった。

その後、政権は自民党に戻り、日本でG7の伊勢志摩サミットが開かれたのを機会に、オバマ米大統領が広島を初めて訪問して献花した。これに安倍晋三首相も同行した。71年前、人類史上に初めて原爆を使用した国と、世界で唯一の被爆国の首脳がそろって広島を訪れたのだから、歴史的な出来事であることに違いはない。オバマ大統領の広島訪問を機会に、今度は日本の首相が米国ハワイ・真珠湾を訪問するとともに、中国・南京で献花をして日中間のわだかまりを解消することを望みたい。

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