過去数年間、習近平総書記は様々な公の場で頻繁に「人類運命共同体」に言及し、中国の指導者の広い度量と歴史的責任感を示してきた。「人類運命共同体」は複数の国連文書にも書き入れられ、国際的共通認識となっている。
報告は特に次のように指摘している。「中国共産党は中国人民の幸福を追求する政党であり、人類進歩の事業のために奮闘する政党でもある。中国共産党は人類のために新たな、より大きな貢献をすることを終始自らの使命としている」。
国際社会には、中国が提唱する「一帯一路」(「シルクロード経済ベルト」と「21世紀海のシルクロード」)構築、アジアインフラ投資銀行(AIIB)などを、今までの国際秩序とは別のものを構築するような、現行の国際秩序に対する挑戦行為だと見なす人もいる。しかし第19回党大会報告を読めば、実際のところこうした動きは中国が対外開放の基本国策を堅持し、あくまでも門戸を開いて建設を進め、新たな国際協力プラットフォームを構築し、共同発展の新たな原動力を増すことを念頭に置いた責任あるやり方だということが分かるはずだ。
経済グローバル化の面では、中国は保護貿易主義に断固として反対し、積極的に多国間貿易体制を支持し、自由貿易圏の建設を促進し、開放型世界経済の建設を推し進める。
国際関係の面では、中国は平和・発展・協力・ウィンウィンの旗印を高く掲げ、揺るぐことなく平和共存五原則を踏まえて各国との友好協力を発展させ、相互尊重、公平・正義、協力・ウィンウィンを旨とする新型国際関係の構築を推進する。
グローバル・ガバナンス面では、中国は「共同協議・共同建設・共同享受」というグローバル・ガバナンス観に則って、国際関係の民主化を提唱し、国家が大小・強弱・貧富をとわず一律に平等であることを堅持し、国連の積極的な役割の発揮を支持し、国際事務における発展途上国の代表性と発言権の拡大を支持する。中国は引き続き責任ある大国としての役割を果たし、グローバル・ガバナンス体系の改革と建設に積極的に参与し、中国の知恵と力で絶えず貢献していく。
習近平総書記は報告でこう述べている。「中国の発展はいかなる国にとっても脅威にならない。中国はどれほど発展したとしても、永遠に覇権を唱えず、拡張をしない」。