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中国・ASEAN協力は地域の安定と繁栄の礎
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時永明(中国国際問題研究院副研究員) · 2017-02-23 |
タグ: ASEAN;アジア太平洋経済協力;政治 | ![]() 印刷 |
オバマ政権はいわゆる「法制度」を口実にして、フィリピンに中国との南中国海紛争の調停を国際仲裁裁判所に申請するようけしかけ、同時に様々な政治的操作と武力の誇示によって仲裁裁判所の裁決の方向を強制し、誘導した。最終的に仲裁裁判所は自らを立法機関と位置づけ、基本法理と常識に背く仲裁結果を出した。これは事実上、中比紛争を戦争による解決に向かわせるものだった。ドュテルテ大統領はまさにこの点を見抜いたからこそ、オバマ前大統領への態度を翻したのだ。人を害することを起点とした政策は最終的に自分を害することで終わることは、歴史によって繰り返し証明されてきた。ドュテルテ大統領の反目により、オバマ前大統領の南中国海における企ては根本から打撃を被った。
このような背景の下で、折よく政権交代期にあったベトナムもそれを機に南中国海政策を調整し、それまでの対抗政策を対話による解决という正しい方向へ修正した。実のところ、オバマ政権はずっとベトナムに対し両面政策を取ってきた。ベトナムに対し南中国海で中国と対立するよう積極的にたきつけ、そのために自らのイデオロギー的基本国策も顧みずベトナムに対する武器禁輸を解いた一方で、人権問題を口実にベトナムの内政に積極的に介入し、ベトナムの資本主義化を図った。これもまたベトナムが米国と距離を取り始めた原因だ。
トランプ大統領の就任後、少なくともアジア太平洋政策においては軍事色よりビジネス色が濃くなった。トランプ大統領はTPPを否定しているため、グローバル化に反対だと思われているが、これはグローバル化に対する間違った認識によるものだろう。事実上、オバマ前大統領が進めたのはまったくグローバル化ではなく、地域分裂化であり、あからさまな反グローバル化であった。政治目的を実現するために、TPP交渉で日本に対し極めて大きな譲歩をしたことで、この極めて発達した経済体の協定における自由貿易度はわずか95%という最低レベルになってしまった。これもまた安倍首相があくまでもこの協定を守ろうとする重要な原因である。
ビジネスマンであるトランプ大統領はこのようなビジネス上の利害に当然ながら極めて敏感だ。彼が「米国第一」のために協定を離脱したことは、かえってアジア太平洋地域がより健全で調和的な自由貿易秩序を築くために大きく門戸を開いた。東アジア諸国が現在交渉している「東アジア地域包括的経済連携」(RCEP)の目標は東アジアと北米を分割することではなく、アジア太平洋自由貿易協定を最終的に実現するためのアプローチである。現在東アジア諸国が直面している主な障害は地域内発展レベルの不均衡だ。しかしこれに対し、東アジア諸国は中国・ASEAN自由貿易協定のやり方を参考にして、早期に設立させて順次補充する方法を取り、まず枠組みを築き、それから徐々に完成させていけばよいのである。
「北京週報日本語版」2017年2月23日
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