ホーム >> 政治 >> 本文 |
|
中国・ASEAN協力は地域の安定と繁栄の礎
|
時永明(中国国際問題研究院副研究員) · 2017-02-23 |
タグ: ASEAN;アジア太平洋経済協力;政治 | ![]() 印刷 |
1980~90年代、東アジアは輸出主導型経済を核心として、米日が資本と技術を提供し、東アジア諸国が生産し、米国市場をターゲットにする環太平洋地域経済構造を作り上げた。そのため、当時の地域協力の構造はアジア太平洋経済協力にASEANを中心とした安全対話をプラスしたものだった。しかし、東アジアの将来の競争に対する懸念から、米国は90年代初めにいち早く北米自由貿易協定を作り、アジア太平洋を分割した。その後も1997年のアジア金融危機に乗じて、東アジアの金融を操ろうと試みた。この2つの要因により、東アジア諸国の東アジア自由貿易協定設置に対する気運が高まった。こうして今世紀初頭に東アジアサミットと中国・ASEAN自由貿易協定が誕生したのだ。中国とASEANの協力は東アジア地域協力発展の礎となっている。
東アジアを分割する米国の新帝国主義
米国にとって想定外だったのは、中国が東アジア金融危機の際に日本のような自国本位の通貨切り下げを行わず、しかもそれを機に台頭したことだ。中国の台頭と中国・ASEAN自由貿易協定の進展を前にして、米国は慌て始めた。この頃、米国の学術界には相前後して2つの理論が提起された。1つは新帝国主義論、2つ目は権力シフト学説である。この2つの理論は実は一体だ。つまり、いわゆる米国主導の国際秩序とは、米国をリーダーとし、西側諸国と同盟国を管理体系として世界をコントロールすることである。だが中国の出現、特に中国とASEANのような地域組織間の協力が進めば、権力シフトが起こり、米国の指導力が失われてしまう。ブッシュ政権期、米国の国力は頂点に達していたため、新保守主義による新帝国主義戦略を推進した。オバマ前大統領が就任した頃、米国は金融危機により国力が大きく弱まり、そのため彼らの言うところの東アジア地域権力の中国シフトが起こることを懸念した。そのため、パワー縮小を行わざるを得ない状況下で、オバマ前大統領は「アジア太平洋リバランス」戦略を打ち出し、優位性を持つ兵力と政治・経済・外交資源を集中させて中国の台頭に立ち向かおうとした。その核心的策略は同盟体系を管理枠組みにした新帝国主義戦略を堅持すると同時に、東アジア協力を瓦解させるというものだった。東アジアの政治的分割はブッシュ政権期にすでに始まっていた。当時米国は日本を通じて東アジア協力を13カ国から16カ国にして、インドに足を引っ張らせようとした。オバマ前大統領はいわゆる東南アジア回帰を掲げて東アジアサミットに出席し、直接介入によって東アジア協力プロセスに影響を及ぼした。また安全保障では、米国は南中国海問題にかこつけて中国とASEANの関係を引き裂き、ASEANを中国に対抗する地域組織にしようとした。この頃、米国学術界はオバマ前大統領におもねり、いわゆる東アジア安全保障と経済分割の「二元構造」理論を打ち出した。東アジア諸国は安全保障上米国に依存しているが、経済的には中国を頼みにせざるを得ない。しかしオバマ前大統領はさらに一歩進んで、TPP設立を通じて、経済的にも中国と東アジア諸国を分離しようとした。
オバマ前大統領の失敗と東アジアの新たな前途
いわゆる「米国主導の国際秩序」が出現して以来、西側は理論から実践に至るまで国際関係を道徳的最低ラインのないあからさまな「利益」関係に変えてしまった。利益のためであれば正当な行為であり、目標と手段の道徳的問題を考慮する必要がないかのように見えた。オバマ前大統領の外交政策の悪は、人を害することを利益獲得のための手段、ひいては目標にしたことだ。中東は言わずもがなである。米国のアジア太平洋における政策も地域を衝突の瀬戸際に追い込もうとしている。
前のページへ13次のページへ |
|