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日本には南中国海仲裁問題でとやかく言う権利はない
  ·   2016-07-14
タグ: 南中国海;仲裁;政治
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7月12日、いわゆる「南中国海問題仲裁裁定」が示された当日、日本の岸田文雄外相は仲裁裁判所の示した最終裁定について「国連海洋法条約の規定に基づき、裁定は最終的結果であり、当事国に対して法的拘束力を持つ。当事国は裁定を受け入れる必要がある。当事国が裁定を受け入れることを強く期待する」と述べた。日本の安倍晋三首相はモンゴルで開かれるアジア欧州会議(ASEM)首脳会議で南中国海問題に言及し、いわゆる「法の支配」の海洋問題における重要性をアジア・欧州各国首脳と確認する考えだ。安倍首相は10日夜のラジオ番組で「国際社会と協力してフィリピンを支持することが重要だ。日本もG7議長国として責任を尽くす」と公言した。中国外交部(外務省)報道官は「日本側は南中国海問題を焚き付けるやり方を再考し、南中国海問題に介入し、意図的に誇張するのを止めるべきであり、誤った道を突き進んではならない」として、日本外相の見解を批判した。(文:厖中鵬・中国社会科学院日本研究所副研究員)

7月12日のいわゆる「仲裁裁定」に対して、中国はすでに厳正な声明を発表した。「仲裁裁判所はフィリピンの申し立てた仲裁事項の本質が領有権と海洋境界画定の問題であることを無視し、紛争解決方式についての中比共同の選択を誤って解釈し、南中国海における関係国の行動宣言における約束の法的効力を誤って解釈し、国連海洋法条約第298条に基づく中国の除外宣言を悪意をもって回避し、関係島・礁を南中国海諸島の巨視的地理背景から選択的に切り離したうえ、国連海洋法条約を主観想像的に解釈、適用しており、事実認定と法律の適用において明らかな誤りがある。仲裁裁判所の行為及びその裁定は国際仲裁の通常の実践に深刻に背離し、紛争の平和的解決の促進という国連海洋法条約の目的と趣旨に完全に背離し、国連海洋法条約の完全性と権威を深刻に損ない、主権国及び国連海洋法条約締約国としての中国の合法的権利を深刻に侵害するものであり、公正でも合法でもない」。

本来「この上なく荒唐無稽」な嘘を、なぜ日本側は知恵の限りを尽くして支持するのか?

第1に、これは元々日本が背後で害をなしたものだ。これについて、中国外交部(外務省)報道官はすでに公かつ明確に指摘した。「仲裁裁判所は国際海洋法裁判所の前裁判長で日本国籍の柳井俊二氏が一手に取り仕切って構成された。柳井氏は同時に安倍晋三安保法制懇談会の会長を務めており、安倍氏による集団的自衛権の行使容認、第2次大戦後の国際秩序の束縛への挑戦に助力した。この事から仲裁裁判所は設置当初からすでに政治化されていたことが見てとれる。この仲裁裁判所の設置は合法性を備えず、その越権審理及びいわゆる裁定は不法で無効だ」。柳井氏は2011~14年に国際海洋法裁判所の裁判長を務めた。5人の仲裁人中、ウルフルム氏(ドイツ国籍)をフィリピン側が選んだ以外、他の4人はいずれも柳井氏が代わりに選んだ。トマス・メンザ氏(英国とガーナの二重国籍)ジャン・ピエール・コット氏(フランス国籍)、アルフレッド・スーンズ氏(オランダ国籍)、スタニスラブ・パブラク氏(ポーランド国籍)だ。柳井氏の政治的立場は右翼であり、中国に偏見を抱いている。このような日本国籍の人員が国際海洋法裁判所の裁判長を務めたことから、その公正性は推して知るべしだ。

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