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米国のアジア太平洋回帰戦略はかけ声だけではない
安剛  ·   2016-02-03  ·  北京週報
タグ: 米国;アジア太平洋回帰戦略;政治
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CSIS報告書はワシントンと北京の間で緊張が高まっていることに懸念を示し、これは中国が海洋争いとネットワーク・セキュリティ問題で日増しに進攻性を見せていることによる部分が大きい、としている。報告書はさらに次のように指摘する。建設的な米中関係はアジア太平洋の安全と繁栄にとって非常に重要であり、両国の指導者は既存の努力を基盤にいっそう米中対話、特にアジア太平洋安全対話を強化し、深化するべきだ。米国としても、中国が日本やフィリピンなど米国の同盟国と2国間チャネルを通じて信頼を築くよう促す必要がある。米中はさらに、すでに合意に達した行動準則を厳守し、政治や軍事などの面から不一致と危機を管理するべきである。

CSISはさらに2016年度国防授権法を引用して、オバマ大統領に対し、国家安全保障会議に直ちに新しい報告書の起草に着手するよう指示し、新情勢下で米国がアジア太平洋地域における脅迫や武力に訴える行為を止め、同盟パートナーとの約束を重ねて言明し、潜在的な競争相手と接触するという原則を明確にするよう求めており、「2017年に発足する新政府が最初に公表する文書の中にその新報告書も入れるべきだ」としている。

CSIS『アジア太平洋リバランス2025』報告書の提出と公表は、ワシントンがすでにオバマ政権の「アジア太平洋リバランス」戦略を次の政権への引継ぎ事項にしようとしていることを示している。オバマ大統領の任期は残り1年。「アジア太平洋リバランス」戦略調整は同政権が懸命に守ろうとしている「戦略遺産」の1つなのだ。

1月22日、米国務省で東アジア・太平洋を担当するラッセル国務次官補はシンガポールで第4回米国シンガポール戦略協力パートナー対話に参加した際、メディアの取材に応えて、「『アジア太平洋リバランス』戦略の歩調を緩めることはない。徐々に『制度化』していき、米国外交政策の新常態にしていく。米国の政権が交代しても継続し、安全保障と経済分野の両立も図っていく」との考えを示した。

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