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【改革開放とともに】軍人から高齢者サービス企業経営者に転身 単大鵬さん
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本誌記者 尉紅琛 · 2018-08-23 |
タグ: 高齢者;改革開放;社会 | 印刷 |
北京市西城区の棗林前街に、少々古びた集合住宅が数多く立ち並んでいる。北京祥瑞聚民養老服務有限公司はそのうち一棟の半地下室にあり、面積は1500平方メートル余り。今年40歳の単大鵬総経理と数十人の従業員が、コミュニティで老後生活を送ることを選んだ周囲の高齢者数百人に様々な高齢者向けサービスを提供している。
コミュニティによる在宅高齢者ケアは在宅での高齢者ケアと施設による高齢者ケアの間に位置し、高齢者が自宅で暮らし、コミュニティの高齢者向けサービス機関や関連団体がサービスを提供する高齢者ケア方法を指す。
北京祥瑞聚民養老服務有限公司の単大鵬総経理(尉紅琛撮影)
2年前まで、単さんは海軍の軍官だった。それが今では高齢者ケアを仕事にしている。「流れに乗ったんですよ」と単さんは言う。改革開放から40年、中国の家族構造は絶えず変化し、改革開放とともに成長した世代の単さんはその影響を深く受けてきた。
起業の経緯
1978年、単さんは山東省高密市のごく普通の家庭に生まれた。父親は労働者、母親は家で農作業をしながら裁縫の仕事もしていた。両親は結婚が比較的遅かったため、単さんが生まれる頃には、国の計画出産政策により各家庭で1人しか子供を産めなかった。そのため単さんは一人っ子となった。
中国経済が急成長し、人々の出産に対する観念が変化するにつれて、出生率が下がり、それに加え平均寿命が延びたことで、高齢化問題が次第に際立つようになり、高齢者ケアが社会の焦点になった。
今、単さんや同世代の人々はすでに中年期に入り、一組の夫婦で4人、ひいては8人の高齢者の世話をする責任を担わなければならない。こうした家族構造の下で、高齢者層の世話の担い手は各家庭から社会へと変わりつつあり、家族以外の力を借りて高齢者が退職後の老後生活を楽しめるようサポートする必要が出てきた。そのことが高齢者ケア産業に発展の空間を提供した。そして単さんもこの産業の将来性に目をつけたのである。
2017年4月、単さんは友人2人と共同出資で北京市西城区に北京祥瑞聚民養老服務有限公司を立ち上げた。筆頭株主となった単さんは、軍を離れる時にもらった退職金と一部の貯蓄まで会社につぎこんだ。
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