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中日関係は正道に従い、長期的視野を持つべき
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時永明 · 2018-08-15 |
タグ: 中日関係;中日平和友好条約;政治 | 印刷 |
中日関係の面倒事は認識問題上で起こっている
中日関係の発展は最初から全てが順調に進んだわけではなかった。40年来、両国関係の発展はますます緊密になる経済関係と人の往来という形で表れたが、政治面の面倒事も絶えず増えるという基本的特徴があった。そのためこの20年ほどは、「政冷経熱」という言葉で両国関係の特徴を表現する人が絶えなかった。
両国関係の政治的な面倒事は主に次の3つの面で起こった。①歴史問題、②領土・海洋紛争、③国際環境の構築である。この3つの問題はどれもそれぞれ複雑性があるが、その核心的な根源はいずれも認識問題である。
歴史問題について述べると、中日関係正常化を目指す過程で、双方がこの点でもつれずに済んだ重要な要因は2つある。まず、国際環境要因である。霸権に反対する戦略的均衡の必要性から、双方はいずれも正常な関係の確立をより重視し、将来の関係発展に関心を払っていたため、歴史に対しては相対的にぼかす方法で処理した。田中角栄元首相の「謝罪」は中国人を満足させられなかったが、その「謝罪」も容易なことではなかった。次に、日本国内の要因である。1970年代は日本国内で左翼の勢力が依然として強大だった。その勢力は田中元首相の「謝罪」を促す重要な要因であり、日本が歴史問題で自己反省をすると中国が考える根拠でもあった。しかし後に、日本では右翼保守勢力が次第に政界を独占するようになる。彼らは歴史問題上基本的な史実を否定し、人類の基本的道義を否定し、国際的基本法理を否定した。このことが中日関係を歴史問題で苦境に陥らせたのである。
領土・海洋紛争は、次の2大要因から来ている。一つは日本の歴史に対する認識、二つ目は日本の国際関係の本質に対する認識である。日本の右翼保守勢力の歴史問題に対する態度は、彼らが領土問題上、帝国主義的拡張で得た利益のうちまだ失っていない利益をできる限り保全する方針を取ることを決定づけた。琉球、釣魚島(日本名「尖閣諸島」)、独島(日本名「竹島」)、北方四島はいずれもこの問題である。それと同時に、米国は他地域を離間させることで自国の霸権的地位を確保する戦略の必要性から、国際関係上、彼らの言うところの現実主義という唯利論をやたらに吹聴した。そのため日本でも、はばかりなく中日友好無用論を唱え、国家間利益が一切を決定すると主張する人が現れた。このようなことを背景に、日本は対立を激化させる一連のやり方をはばかることなく取り、中日関係を何度も破局のリスクにさらした。
国際環境の構築では、日本の右翼勢力が帝国主義政治の遺伝子を受け継いだため、国際問題を考える上で依然として19世紀帝国主義時代の思考であり、主導権や霸権を求めることを地域政策の核心としている。同時に、国際関係についても同様の思考で見ている。1990年代、中日は東アジア地域協力と東アジア共同体構築推進で密接な協力を行っていた。しかし日本が終始主導権を掌握しようとしたため、協力には困難が絶えなかった。今世紀に入り、ジョージ・W・ブッシュ元大統領が世界進攻策、後のオバマ前大統領がアジア回帰策を取ると、日本は「米国に従って勢力を強める」戦略を選び、米国に追随して地域の主導権や霸権を求めようとした。そのため、国際的に米国に同調して中国を抑制することが日本の外交上最も重要な選択となり、中日関係も戦略的対立局面に陥った。
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