山東省寿光市は1990年代から野菜のハウス栽培でよく知られている。しかし、現在ではハウス栽培は全国に広がり、ハウス栽培を貧困扶助プロジェクトとしているところが数多くあり、ハウス栽培にかつてないほど力が入れられている。このような状況のもとで、寿光市はいかにして野菜産業面の優位性を保つのか?寿光市の人々の答えは、「技術革新による新しい優位性の構築」だ。
これまで寿光市の野菜産業における弱点は種子だった。しかし現在では、種子開発センターを13カ所設立し、審査・検定にパスした野菜の新品種が46もあり、国産野菜品種市場占有率は66%に達している。同市の育苗企業は200社余りに上る。
現在では、種苗産業は寿光市の戦略産業になっている。同市は敷地138ムー(1ムーは約6.67アール)の国家現代野菜種業革新創業基地研究開発センターを建設し、「育成・繁殖・普及」を一手に行う種子企業も12社ある。同市は長さ12キロの現代農業回廊を中心に、集中計画によって面積4700ムーの種苗栽培区を建設し、科学研究機関と人材の寿光での創業、就職を呼びかけている。全市の育苗企業は200社余り、育苗用施設の面積は100万平方メートル余りに上る。寿光産野菜の先進技術率と優良種子率はそれぞれ95%、98%になり、農業成長への科学技術進歩の貢献率は70%に達している。