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日本人翻訳家から見た中国の現代文学 原稿は5回の校正も
  ·   2015-12-04
タグ: 日本人翻訳家;現代文学;中日交流
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北京で暮らしていたころ、筆者は何時間も自転車をこいで、作者が描写している場所やそれに近い場所に行って、その景色や人物を見た。そして、服や動作なども記録して、帰ってからそれを日本語で書き表した。そのようにして初めて、落ち着くことができた。

文字の仕事は重要だ。古代中国では、「校正」のことを「校仇」と呼んだ。「仇」という文字から、不適切な言葉や使い方に対して「憤慨」する気持ちを持たなければならないということを銘記させられる。訳文からそれらを探し出して、完璧な翻訳に仕上げなければならない。

筆者が翻訳した原稿はまず出版社の編集者に送り、それが返ってくると、たいがい、訂正だらけで、周りに人がいなかったとしても、恥ずかしい思いになってしまうほどだ。2回目、3回目、4回目の校正が返ってくる時も、「なんの問題もないはず」と思っていても、緊張して心臓がドキドキしてしまう。5回目の校正の時も、句読点の訂正があり、安心した思いで見ることができるのは、店に並んでいる自分が翻訳した本を見る時だけだ。

北京で以前、所狭しと並んだ日本の文学書籍の前で、多くの人がそれを手にとって読み、それを次々にカートの中に入れていくのを見たことがある。そのような現象が、日本の書店の中国文学のコーナーの前でも起きてほしいと思っている。

筆者が自分に対して唯一求めているのは、真剣に細かな所にまで気を配った翻訳をすること。1年に1冊も翻訳できなかったとしても、作者を安心させ、読者に楽しんでもらい、自分も心臓がドキドキする必要がない状態にしたい。中国文学を翻訳している日本の翻訳家もそのように心掛けていると信じている。

「人民網日本語版」2015年12月3日

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