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中国の若者のお金についての考え方は?
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· 2021-02-25 · ソース:人民網 |
タグ: 若者;消費;経済 | 印刷 |
稼ぎながら消費を楽しむ
若者は親の世代に比べ、苦労して「お金を貯めてから消費を楽しむ」ことにはあまり興味を感じない。それに代わるのが、「稼ぎながら消費を楽しむ」という生活の態度だ。
お金を稼ぐ動機として、具体的で長期的な目標を設定する若者は少数派で、その多くは最近になって購買意欲を植え付けられた、すぐに実現できる「小さな目標」に向かう。若者は一般的に未来のリスクへの不安度が高く、上の世代に比べて安全感を感じにくいが、上の世代のように絶えずお金を稼ぐことで不安を解消しようとはしない。反対に安定して稼げるという前提の下で十分な計画を立て、明日のことは明日心配するという態度を取る。
朱さんは、「上の数世代がお金を稼ぐのは主に『生きるため』で、たとえば家を買う、子どもを学校にやる、いざというときのために備えるなどだった。お金を貯めるためにお金を稼ぐという人もいた。しかし今の若者は、お金を稼ぐのは生きるためであり、お金を稼ぐために生きるのではないと考える人が増えている。こうして若者はますます『小確幸(小さいけれども、確かな幸福)』がある暮らしを選び、追い求めるようになった」と分析した。
「お金を稼ぐために生きる」から「生きるためにお金を稼ぐ」へ、言葉が入れ替わっただけのようだが、ここには若者の金銭観の転換が反映されている。蓄積を重視していたのが享受することを知るようになり、「稼いでから消費を楽しむ」から「稼ぎながら消費を楽しむ」へと転換した。
多様化した資産運用を受け入れる
上海高金金融研究院が発表した「中国人資産運用トレンド報告2020」によると、資産運用を行う中国人は若年化の傾向が顕著で、90後が主力層になりつつある。またオンライン資産運用を選ぶ若者がますます増えているという。第一財経ビジネスデータセンター(CBNData)が発表した「オンライン資産運用利用者報告2019」によると、90後とより若い95後(1995年から1999年生まれ)、00後(2000年代生まれ)がオンライン資産運用利用者の49%を占めたという。
資産運用商品を購入するだけでなく、若者にとっては貯金も安定的な資産運用の選択肢だ。
一方で、高リスク・高リターンの投資を始める若者もいる。一部の若者の目から見ると、リスクは成長するために避けて通ることのできない道であり、なんとしても回避しなければならないものではないという。
90後を代表とする若者はお金についてより明確な計画をもつ。上の世代が預金と不動産購入をよく選択していたのに比べ、若者にはさらに多くの選択肢があり、株に投資することも、ファンドや保険を買うこともできる。北京大学光華管理学院の符国群教授は、「現在の若者が資産運用に関して蓄えている知識は、上の世代よりもずっと豊富だ。若者は新しい資産運用方法をよりよく学び、より迅速に受け入れる」と述べた。
社会への還元は惜しまない
お金を使うということは、よりよい物質的な暮らしを享受するということだけではない。個人の精神的なニーズを満たしたり、社会的価値を実現したりすることも、若者が自分自身を喜ばせ、積極的に自分のお金を出す重要な動機になる。
劉さんは2012年7月から、携帯電話の通話料を月決めにする方法で赤十字に寄付をしている。「社会貢献として自分ができるささやかなことをして、達成感を得られる」と言い、着なくなった衣類を必要としている人に送ることもしているという。若者は自分に対して気前がよいだけでなく、社会貢献事業にも開放的で気前良い態度を取る。
前出の朱さんは、「サービス消費の増加はより成熟した消費社会の目印だ。サービス消費の特徴は、便利で快適な暮らしの提供と、面白くて斬新な体験の提供にあり、若者の消費観念やライフスタイルに合致する。物質的な所有の有無を強調するのではなく、サービスの購入によって消費欲求を満たすことをより受け入れている点に、若者の物質に対する見方の変化が反映され、社会の発展トレンドがよく現れている」と説明した。(人民網日本語版論説員)
「人民網日本語版」2021年2月24日
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