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在中国日系企業「中国からの移転はそれほど簡単ではない」
  ·   2020-05-26  ·  ソース:人民網
タグ: 日系企業;経済グローバル化;経済
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19年には、日系車の中国での販売量が500万台を突破し、中高級車ではドイツ車と拮抗し、市場シェアが目に見えて上昇した。日本自動車メーカーの牽引役であるトヨタは中国で独資企業9社、合弁企業15社をそれぞれ設立し、完成車工場6ヶ所とエンジン工場4ヶ所も合弁設立した。

日本自動車部品工業会が19年に行った調査によると、在中国の日系自動車部品メーカーは539社に上り、海外全体の25.8%を占め、販売、研究開発、管理などを手がける企業は119社で17.6%を占めた。中国での売上高は約400億ドル(1ドルは約107.7円)で、輸出額に占める割合は12.3%にとどまった。日系メーカーの平均売上高は1億2千万ドル、同年の黒字企業は82.4%に上り、世界水準の75.3%を上回った。中国での正社員の従業員は28万人で、1社あたり614人を雇っていることになる。

19年に広汽ホンダの売上高は1057億元(1元は約15.1円)、広汽トヨタは980億元、東風ホンダも1千億元に達した。トヨタ、ホンダ、日産、三菱、マツダの5社と日系直接サプライヤーの中国での売上高は9千億元に迫ると推計される。また日系自動車メーカーと直接サプライヤーの中国での雇用規模は40万人に達し、中国自動車産業の発展に向けて大量の技術者を育成したともいえる。

日本政府の移転政策が自動車業界に与える影響は限定的で、中国の毎年2500万台規模に上る自動車ニーズと整った産業チェーンを前に、日系自動車メーカーは軽々しく中国市場から撤退することはないばかりか、さらに自動化、スマート化、ネットワーク化、共有化の「新四化投資」を拡大することになるとみられる。トヨタは中国工場での電気自動車(EV)生産能力を72万台に引き上げる計画で、さらに比亜迪(BYD)と合弁会社を設立して中国市場向けEVの共同開発を進めるとしている。日産も武漢に年間生産能力16万台のEV生産拠点を建設する。広汽ホンダはホンダ中国法人の工場を買収し、広州工場のEV生産能力を拡大させる。19年にトヨタ、ホンダ、日産の中国での自動車販売量が各社の世界販売量に占める割合は、トヨタが17%、ホンダと日産がそれぞれ30%だった。新型コロナウイルス感染症が終息した後、欧米自動車市場が短期間で立ち直ることは難しいとみられ、これも日系メーカーが中国市場に熱い期待を寄せる一因となっている。

日本の国内市場の規模には限界があり、日系企業は海外での事業拡張という主要な方向性を変えるわけにはいかない。日系企業にとって、中国には整ったサプライチェーンと豊富な技術者があり、中国で製造されるミドルクラス・ハイクラスの製品のコストパフォーマンスには引き続き競争力がある。特に自動車業界はサプライチェーン構築の周期が長く、投資周期も長く、日系メーカーは原則として「現地調達、市場近くで生産、地産地消」の海外戦略を採用する。もしも日系自動車メーカーが中国から撤退するとしたら、移転費用という単純な問題があるだけでなく、自動車産業システム全体および国際分業全体に関わる一大手術になる。日系メーカーが生産拠点を中国から移転させることは、何もせずに中国市場を明け渡すことに等しく、中国市場を放棄することにほかならない。

中国は01年に世界貿易機関(WTO)に加盟してから、20年足らずで工業大分類39分類、中分類191分類、小分類525分類を擁する整った工業システムを作り上げ、200種類を超える工業製品は生産量が世界一だ。世界の工場である中国は非常に大きな生産能力と整った産業チェーンを備えるだけでなく、「メイド・イン・チャイナ2025」の旗印の下で成長した華為(ファーウェイ)、中訊軟件、晋華集成、海康威視など一連のハイテク企業が、いろいろな意味で米国と日本にますます大きな圧力を与えるようになった。感染症の打撃を受けた経済環境の中、米国政府の「自国ファースト」の政策が世界規模で蔓延したとしたら、民族主義が台頭して国際分業の調整及び経済グローバル化の流れが逆転することを引き起こし、グローバル経済に極めて大きな影響を及ぼす可能性もある。

しかし経済グローバル化の流れは変わることがないだろうし、東アジア地域は目下、世界の製造業ネットワークの中核であり、中日間の産業分業と産業協力は両国産業チェーンの融合レベルをますます高めている。自動車や機械など産業チェーンが複雑な製品の分野で、中日両国の企業には競争も存在するが、イノベーション、品質向上、コスト引き下げなどでは引き続き共存共栄の相互補完関係にあるといえる。(編集KS)

「人民網日本語版」2020年5月26日

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