ホーム >> 経済 >> 本文 |
中米が経済貿易協議の第1段階の合意文書に調印 その中身は?
|
· 2020-01-17 · ソース:人民網 |
タグ: 中米;関税;経済 | 印刷 |
中米両国の経済貿易チームの共同努力の末、平等・相互尊重を基礎として、中米双方は現地時間の1月15日、米国の首都ワシントンで経済貿易協議の第1段階の合意文書に署名した。合意文書は、序、知的財産権、技術移転、食品・農産品、金融サービス、為替・透明性、貿易拡大、双方による評価・紛争解決、最終条項の9章からなる。同時に、双方は米国がこれから中国製品に対する追加関税を段階的に撤廃することについての関連約束を履行し、追加関税の引き上げから引き下げへの転換を実現させることで一致した。合意文書の主な内容はどのようなものだろうか。どのように読み解けばよいだろうか。人民日報アプリが伝えた。
◎知的財産権保護の強化は、中国経済のイノベーションと発展にとって必要なこと。双方の知財権分野の内容は全体としてバランスが取れている
中米双方は知財権保護の強化について踏み込んだ話し合いを行い、商業秘密の保護、薬品に関する知財権の問題、特許の有効期間の延長、地理的表示、ECサイトに存在する海賊版やニセモノの摘発、海賊版・ニセモノ商品の製造・輸出の摘発、悪意ある商標登録の摘発、知財権をめぐる法執行とそのプロセスなどについて、共通認識に達した。
中国社会科学院世界経済・政治研究所の高凌雲研究員は、「知財権の面で、双方の権利と義務は対等かつ互恵であり、米国企業を保護するとともに、中国企業も保護し、米国企業の中国への投資を保護するとともに、中国企業の米国での投資も保護する。知財権をしっかり保護することは、より多くの海外の知財権や資本が中国に参入する上でもプラスになる」と述べた。
◎技術移転方面の制度をさらに整備することは、中国の改革開放の方向性と完全に合致する。双方の技術移転での権利・義務は対等
合意文書は、「双方の企業は相手国市場に自由に参入し、公平で自由な運営を行うことができる。技術移転と技術ライセンシングは市場の原則を踏まえて自主的に行い、自然人または企業が不正競争を行うことを政府は支持・指導せず、技術を目的とした対外投資の獲得を目指す」と強調する。
高氏は、「技術移転の章をみると、双方が達成したすべての合意は権利と義務が対等であることが注目される。たとえば、双方が合弁企業を買収・設立する場合、相手側に技術移転を強制してはならない。行政管理、行政許可などに関する要求を通じて、相手側に技術移転を強制してはならない。双方は技術移転または相手側の技術を使用することを市場参入の条件としてはならない。双方は行政管理、行政許可の透明性を維持し、行政の監督管理審査の過程で企業にとって敏感な技術情報の秘密を保持する。双方は相手側企業に対する法執行の透明性や公平性などを保障する、などとしている。こうした双方にとってバランスの取れた合意は、中国企業の米国におけるより公平な事業展開を保障する上でプラスになる」と述べた。
◎中米農業協力の拡大は中国の消費ニーズを満たし、農業の供給側構造改革を推進し、農業の発展の質を向上させる上でプラスになる
合意文書に基づき、中米は双方の農業分野での協力を強化・促進する。中国人民大学国家発展・戦略研究院、経済学院の程大為教授は、「全体としてみると、農業に関する合意は平等・互恵であり、中国の農家と農業の発展において実質的な利益を得るものとなる」との見方を示した。
合意文書は、中国が世界貿易機関(WTO)加盟時の約束に基づき、小麦、トウモロコシ、米の関税割当管理規則を整備することを打ち出した。程氏は、「割当管理に基づけば、中国は1年で総量2千万トン以上の穀物を輸入することになるが、通年の穀物消費量に占める割合は3.4%に過ぎない。割当をすべて使い切ったとしても、中国国内市場への影響は軽微だ」と述べた。
経済貿易協議が行われている間に、米国は最終的なルールを発表し、中国のナマズ監督管理システムは米国のシステムと同等の効力を有すると認め、中国産調理済み鶏肉製品の対米輸出を許可した。合意文書の規定では、米国は中国産の香梨、柑橘類、ナツメなどの農産品の対米輸出を許可する。米国が行ったこれらの約束は中国の農業企業と農家により多くの市場チャンスをもたらすことになる。
合意文書に基づき、中国は米国産の乳製品、牛肉、大豆、水産品、果物、飼料、ペットフードなどの農産品の輸入を増やし、今後2年間の平均輸入規模は400億ドル(1ドルは約109.9円)に達する見込みだ。程氏は、「見たところ、中米双方の農業は相互補完性が高く、生まれながらの農業協力パートナーだといえる。米国からの農産品輸入を拡大することは中国の消費ニーズを満たし、農業の供給側構造改革を推進し、農業の発展の質を向上させる上でプラスになる」と述べた。
23次のページへ |
シェア: |
|
このウェブサイトの著作権は北京週報社にあります。掲載された記事、写真の無断転載を禁じます。
住所 中国北京市百万荘大街24号 北京週報日本語部 電 話 (8610) 68996230
京ICP备08005356号 京公网安备110102005860号