粤港澳大湾区は世界規模の問題を解決する「ツールボックス」
地理的位置と成長余地、もしくは経済総体と産業構造という視点から見ても、粤港澳大湾区は新興の世界規模のベイエリアとなる前提条件を備えている。発展途上国において世界規模の大湾区が創り出されることは、世界が抱える問題解決のための「ツールボックス」となる。
粤港澳大湾区は質の高い発展を牽引する核心であり、新世代の通信技術、製造業のスマート化、ハイレベル医療設備、ハイレベルサービス業、海洋経済などの経済形態において世界をリードしている。「広深港澳技術革新新回廊」の創立は粤港澳大湾区ビッグデータセンターと国際的イノベーション・プラットフォームの共同建設を意味しており、例を挙げると、香港地区には世界一流の大学と科学研究チームがあり、深圳は華為(ファーウェイ)、比亜迪(BYD)、騰訊(テンセント)、大疆(DJI)、華大基因(BGI)などグローバル技術革新の最先端を行く企業を擁している。
さらに、粤港澳大湾区はグローバルなルール開放の大型プラットフォームとなるだろう。香港の国際自由港という利点を生かし、南沙、横琴、前海自由貿易区における全国に先駆けた新たな試行を推し進め、政策の開放性から徐々に制度の開放、社会の開放へと向かっていく必要がある。粤港澳大湾区は「一帯一路」構築をサポートするという重要な役割を充分に発揮し、国内外の2つの市場、2つの資源を効果的に繋ぐことを実現し、よりハイレベルなグローバル経済協力・交流に参加する。
また、粤港澳大湾区は世界的なベイエリア文化発信地になるだろう。世界規模のベイエリアはしっかりとしたサポート力として世界水準の文化を必要としている。同エリアは海外文化、客家文化、潮汕文化など特色ある文化を有しており、交流と相互参考が行われている。粤港澳大湾区は国際文化交流の中心地となるのみならず、世界的なベイエリア文化を育むに違いない。