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中国コンビニブランド全時 94店舗をローソンに譲渡
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· 2019-02-26 · ソース: |
タグ: コンビニ;小売;経済 | 印刷 |
▽引き継ぎは買収ではない
張氏は、「18年末と19年初めにローソンと全時が接触し、それからごくわずかの間に協力の合意を達成した。この接触は双方が希望したことで、当時の全時と私たちの接触では華東と重慶の両エリアの店舗のことを話し合っただけで、他の都市については話題に上らなかった」とした上で、「戦略的相互補完性を踏まえ、ローソンは今回は全時の華東と重慶の94店舗を引き継いだだけであり、これは決して買収ではない」と強調した。
小売産業の関係者は、「現在のところ、ローソンの今回の取引は店舗資源が取引の主体であり、合併買収(M&A)にはあたらないし、従来型の買収とも違い、店舗の譲渡という言い方がより正確だろう。資本関係はないし、株式保有の関係もなく、チームの受け入れもないし、ましてや債券や債務の引き継ぎもない。これでM&Aと言えるわけがない」と説明する。
新たに94店舗が増えたローソンは総店舗数がわずかの間に急増したことになる。19年1月18日、ローソン中国法人は店舗数が2千店を突破したと発表。このうち華東市場は1番目に大きな地域市場で、上海市、浙江省、江蘇省だけで1220店舗を数える。重慶市には207店舗あり、全体の1割以上を占める。ローソン中国法人が同時に明らかにした短期的発展目標は、「中国で上海、重慶、大連、北京の4つの子会社が蓄積してきたブランド力と営業経験を引き続き活用して、直営店モデルや地域のフランチャイズモデルを今後も拡大する。20年までに店舗規模を3千店に増やし、重慶では今年新たに60店を開店する」というものだ。
▽全時がカーテンコール
全時は北京での最盛期には400近い店舗を構え、店舗数最多のコンビニのトップブランドになったこともある。だが現在、半年以上続く「身売り」のうわさの中、店舗の3分の1近くが閉店し、業界の最下位に後退した。
全時の持ち株関係には変化が起きたが、現在の状況をみると、北京、天津、成都の3エリアでは引き続き「全時便利店」の店舗名を使用している。
小売産業アナリストの説明によると、「こうしたことから全時の北京市場での価値が新たな株主に認知され、ブランド効果がなお存在することがわかるが、店舗引き継ぎ後にどのように計画を立て、運営を行うか、しばらく様子をみる必要がある」という。天眼査によると、「現在も全時の親会社は北京全時聯盟便利店有限公司で、法人の代表者は全時の創業者・関広雨氏だ」という。
全時は11年に創業し、17年11月に「100都市100万店計画」を打ち出して100億元(約1653億円)を投資し、5年で100都市に進出した。しかし、こうした実現できるのかどうかわからない壮大な計画は風と共に消え去り、各都市の店舗の新たな「落ち着き先」が徐々に明らかになるにつれ、起伏に富んだ身売りのうわさもついにやんだ。かつて「セブンイレブンに最も近い中国現地コンビニ」と呼ばれた全時便利店は、今、カーテンコールを終えて新たな道のりを踏み出している。(編集KS)
「人民網日本語版」2019年2月26日
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