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チャンスを迎えた中国原子力発電の発展
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· 2018-01-31 |
タグ: 原子力;「一帯一路」;経済 | 印刷 |
中国原子力業界協会専門家委員会副主任の徐玉明氏は、「中国の原子力発電の発展は依然として戦略的チャンス期にある」と見ている。徐氏は次のように分析する。「原子力発電は現在唯一石炭との大規模な代替が可能で、電力網に安定した信頼性の高い電力を供給できるエネルギーだ。中国のグリーン低炭素エネルギー体系構築において欠かせないものであり、しかも現在の原子力発電設備及び発電電力量のシェアは低く、十分な発展の余地がある」。
しかし軽視してはならないのは、中国の原子力発電の発展も安全性や経済性、イノベーション、国民の理解と支持など多くの課題に直面していることである。
「一帯一路」着手で海外進出が加速
国内市場と比べ、中国の原子力発電の海外進出のほうは大いに勢いづいている。「華竜一号」を主とする独自に研究開発した原子力発電技術は、国のトップが積極的に海外へアピールし、国の名刺のような役割を果たしている。
調べたところによると、中国広核集団はすでにチェコ、ケニア、タイなど20カ国余りの同業種企業や政府主管部門と原子力発電協力に関する了解覚書や協力意向書を交わしている。
徐氏は次のように指摘する。「中国はすでに完全で整った原子力発電産業体系を構築しており、原子力発電主要設備の製造能力、原子力発電所の建造能力ともに世界一である。一方で世界には原子力発電発展の巨大なニーズがある。これは中国の原子力発電が海外進出する非常によいチャンスだ」。
モラン氏は次のように見ている。「中国の原子力発電が海外進出する歩みを遅くすることはできない。『一帯一路』(「シルクロード経済ベルト」と「21世紀海のシルクロード」)関係国は中国が発掘に努めるべき市場だ。同時に、西欧や米国、日本など一部の国・地域では老朽化した発電所を淘汰し、新たな原子炉を建設する必要がある。中国にはこうした市場を開発するチャンスがあり、またその実力も備えている」。
注意するべきは、原子力発電プロジェクトは長期的かつ安定して投資回収が可能だとはいえ、その実施過程には、高い技術が必要で、資本投入が大きく、回収期間が長いという特徴がある点だ。元商務部副部長で中国国際経済交流センター副理事長の魏建国氏は、「現在原子力を推進する上で最大の障害となっているのは、いかにして原子力と全過程にわたるグリーンファイナンスとを結びつけるかだ」と指摘している。
「北京週報日本語版」2018年1月31日
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