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外資導入と対外投資の「ダブル減少」をどう見るか?
  ·   2017-08-04  ·  ソース:
タグ: 外資導入;対外投資;経済
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商務部がこのほど発表したデータによると、今年上半期、中国の実質外資利用額は4415億4000万元で前年同期比0.1%減、対外累計投資額は481億9000万ドルで前年同期比45.8%減となった。外資導入と対外投資の半期データの両方に減少が見られたことで、一部に疑念と議論が生じている。しかし、データ変化の特徴を入念に分析してみると、金額は減少したが、業界構造の最適化という顕著な特徴を示していることが見えてくる。

まず外資導入のデータを見てみると、今年上半期、中国の実質外資利用額は前年同期比0.1%減で、その減り幅は限られている。それと同時に、全国の新規設立外資企業は1万5053社で、前年同期比で12.3%増加した。上半期の外資導入における際立った特徴は金額上の変化よりも構造の最適化として表れており、外資のハイエンド産業集中状況が非常に顕著である。

(1)製造業の外資導入が増加した。データによると、1月~6月、製造業の実質外資利用額は前年同期比3%増の1286億元で、全国外資導入総量のうち29.1%を占めた。そのうち、石油化学工業やコークス製造、核燃料加工業の実質外資利用額は前年同期比で329.4%増、化学原料と化学製品製造業の実質外資利用額は前年同期比で38.4%増となった。

(2)ハイテク産業の外資導入が好調に推移した。ハイテク製造業の実質外資利用額は349億7000万元に達し、前年同期比で11.1%増加した。ハイテクサービス業の実質外資利用額は647億2000万元で、前年同期比で20.4%増となった。

(3)主要な投資元国・地域がより集中した。1月~6月、投資元国・地域のうちトップ10を占める経済体の実質投資総額は4200億9000万元で、全国実質外資利用額の95.1%を占めた。そのうち、香港地区、台湾地区、日本の実質投資額が比較的急速に増加しており、前年同期比でそれぞれ10.0%増、48.4%増、5.4%増となった。  

外資導入と比べると、上半期の対外投資は減り幅が比較的顕著だった。データによると、1月~6月、中国域内投資家は世界の計145の国と地域で域外企業3957社に対し非金融類直接投資を行い、累計投資額は481億9000万ドルだったが、前年同期比で45.8%減少した。

このような減り幅となった原因は主に次の4点である。

(1)データ統計の角度から見ると、昨年同期のデータ基数が比較的高かったことが今年の前年同期比が低下した重要要因である。(2)国内経済が引き続き好調で投資家の自信が高まり、より多くの資金が国内に留まった。(3)外部環境の不確定要素増加が中国の対外投資にマイナスの影響を及ぼした。特に地域衝突の頻発、テロリズムの蔓延、一部の国の外資参入規制強化など総合的要因により、こうした影響がいっそう顕著になった。(4)中国のマクロ調整措置の効果が表れた。

対外投資総量は減少したが、減り幅は次第に小さくなっている。6月に入ると、対外直接投資は2016年12月以来最高値の136億ドルで、前年同期比は11.3%減となり、減り幅はいっそう小さくなった。

上半期の対外投資のうち、「一帯一路」(「シルクロード経済ベルト」と「21世紀海のシルクロード」)関係国・地域との投資協力が引き続き高い成長を保った。1月~6月、中国企業は47カ国に対し新規投資を行い、投資額は合計66億1000万ドルに達し、同期総額の13.7%を占め、昨年同期より6ポイント増加した。

総合すると、現在外資の中国経済ファンダメンタルズに対する信頼は変わっておらず、外資の投資対象産業集中度の変化に中国経済構造の最適化が反映されていることが見て取れる。中国もすでに商品輸出を主にした段階から商品輸入と資本輸出の並行段階に入っており、対外投資は依然として急成長を維持すると見られる。

「北京週報日本語版」2017年8月4日

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