日本の安倍晋三首相は22日に衆参両院本会議で施政方針演説を行う。安倍政権は2016年の日本経済のかじ取りについて国民に何を語るだろうか。18日にまとまった骨子をみると、安倍首相は日本経済に薬を処方したとみられる。安倍首相は、来年4月に消費税率を10%に引き上げるのに際して軽減税率を実施すると同時に、財政再編にも配慮すると強調するが、看板ではなく実際の効果をみるべきだ。安倍政権は本当にしっかりと準備をしているだろうか。「北京商報」が伝えた。
日本の内閣府が昨年12月8日に発表した2015年第3四半期(7-9月)の国内総生産(GDP)改定値によると、物価変動要因を考慮した同期の実質GDP成長率は0.3%で、年率換算では1%だった。年率は2四半期ぶりのプラスになったが、第4四半期(10-12月)のデータはまだ公表されておらず、日本の経済情勢は引き続き楽観を許さない。
実際のところ、日本経済が目下直面する主な問題は、何と言ってもやはり国内消費の不振だ。厚い氷が寒かった1日で張るはずはないというように、国内消費の不振は20年以上も続いている問題だ。安倍政権のこれまでの経済活性化の手法には次の2つの方向があり、1つは円安で日本国民に貯蓄をやめされると同時に、外国人観光客を呼び込むこと、もう1つは円安で不動産や株式などの投機取引を推進することで、投資は急増した。
日本には巨大な財政赤字もあり、すでにGDPの6.5%に達している。そこで連立政権を組む自民党と公明党は17年4月から新たな消費税率を施行し、現在の8%を10%に引き上げ、生鮮食品と新聞は軽減税率の対象とし、これ以外は10%を適用するとしている。安倍政権による約1年ぶり2回目の消費税率引き上げであり、施行されれば日本ではこれまでで最も高い税率となる。
中国社会科学院(社会科学アカデミー)日本研究院日本経済研究室の張季風室長は、「消費税率引き上げは財政の収入不足の現状を転換させることが主な狙いだ。さきに安倍首相は、リーマン・ショックのような事件がなければ、消費税率を引き上げると態度を明確にした。そして現在、安倍政権は軽減税率の実施をうち出すが、税率引き上げと軽減税率は相殺し合うのではないだろうか。そうだとすれば、安倍政権の意図はどこにあるのか。