9年間の義務教育の基本的な普及と青壮年非識字者の基本的な一掃が成された後、1987年に中国共産党第13回全国代表大会の報告は「科学技術と教育事業の発展を主要な位置に置く」と提起した。「科学技術は第一の生産力」「世界一流の大学の建設」などは中国社会で次第に共通認識と努力の方向になっている。
中国の教育設備・施設などのハード面、そして教師の素質・実力や教育理念などのソフト面は、ここにおいて飛躍の時が来た。ラジオ・テレビ教育、コンピューター教育は大学だけでなく、辺境・貧困・山間地区の学校を含む中国全土の小中学校におおむね普及し、学校の設立、学校の運営条件、施設と設備、カリキュラムと教材、教師の配置などの面で国際平均水準に達し、ある面では国際平均水準を超えている。中国は70年間で世界の人口大国における基礎教育の飛躍的発展を実現した。
高等教育の発展水準と発展の潜在力は、総合的国力を表す重要な指標だ。2018年、中国の高等教育の純就学率は48%を超え、高等教育も普及化の段階に入り、中国の労働者の素質は大卒学歴の普及に向かい始めたことを表している。中国の高等教育にはありとあらゆる専門課程があり、教育と科学研究の能力の世界ランキングは絶えず上昇していて、一部の分野の科学研究は世界をリードする水準にまで達している。多くの大学と企業は科学研究協力を推し進め、知識をより効率的に生産力へと転化させている。
電子情報、高速鉄道、橋梁建設、半導体材料、原子力発電などの面で中国が成し遂げた国際社会を驚愕させる先進的な成果は、中国の高等教育のたまものだ。中国の高等教育によって育成された人材の科学研究・イノベーション能力、そしてスマート・機械分野の高い素質を持つ労働力は、中国の経済・社会の発展と進歩を促している。
中国の経済・社会の発展において、留学教育の貢献も見過ごすことができない。1978年12月、中国が第一陣となる52名の国費留学生をアメリカへ派遣してから数十年の間に、中国と世界の教育交流は中国の教育思想を開明的なものにし、教育水準を高め、イノベーション人材を育てるなどといった面で、積極的な役割を果たしてきた。中国の経済・社会で生まれた多くの先進的な技術は留学から帰国した人々の貢献があってのものだ。
現代化の実現は中国政府と中国の人々の奮闘目標だ。現代化の実現は教育と切り離せず、教育を優先発展の戦略的地位に置き、全民族の思想・モラルと科学文化の水準の向上に努めることは、現代化実現の根本的な大計だ。過去70年間、中国はこのように進んできた。これからもその歩みは、変わることがないだろう。
「北京週報日本語版」2019年9月19日