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外国人が中国の小説に夢中になっているワケは?
  ·   2018-10-30  ·  ソース:
タグ: 小説;コンテンツ創作;文化
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SF、ミステリー、推理、武侠、ネット玄幻小説といった中国の小説が今、西洋で人気となっており、各種売れ筋ランキングの首位に立っている。著名な学者である中国社会科学院の研究員・張暁明氏は、「外国人が中国の小説に夢中になるという現象は、純文学において起きているだけでなく、通俗文学でもトレンドとなっている。インターネットの登場により、情報伝達の方法だけでなく、創作スタイルも変化した。インターネット上で成長した創作者は、グローバル化した市場に対する適応力が高い」との見方を示す。北京晨報が報じた。 

インターネットが作者と世界中の読者を直接つなぐ時代 

「風声」、「射雕」、「三体」、「盤龍」など、多くの中国の小説が今、欧米の図書売れ筋ランキングにランク入りしている。インターネット上では、中国ネット小説の翻訳や連載がトレンドとなり、関連サイトが次々に開設されて、多くの若者の間で人気となっている。また翻訳や中国作品の掲載、中国の小説を模倣した作品などが、新たなトレンドとなっている。

張氏によると、「インターネットによる発信と、伝統的な発信の仕方は全く違う。以前は、本一冊でも、作者、出版社、書店などの一連の複雑なプロセスを経てやっと日の目を見、その後、出版権のやり取りや翻訳などを経て、外国の読者の手元に届いていた。その過程は非常に長く、ある本が注目されても、それが外国語で出版される時には、多くの人はその本をすでに忘れているということが多かった」という。

一方、ネットによる発信はそれとは異なり、そのプロセスを大幅に短縮することができる。張氏によると、「特にネット小説は、融通が利き、一章書き上げれば、すぐにそれを投稿することができ、中国語と外国語の同時投稿も問題なくできる。そして、読者と随時コミュニケーションを取ることもできるため、毎回読者の『チェック』を受けることができる。不評だった場合はすぐに調整することができる。技術的問題は何もない。そのようなスタイルは、読者のニーズにうまく合わせることができる。それが、中国の読者のニーズであっても、外国の読者のニーズであってもだ」と説明する。

グローバル化が進む現代におけるコンテンツ創作 

武侠、玄幻、仙侠といった中国の要素に満ちた小説が、外国人の間でも人気となっている原因について張氏は、「実際には、テーマが一番重要なのではない。一番重要なのは、創作方法、作者の視野、観念、好みなどだ。世界中の若者の好みに大きな違いはなく、特にインターネット時代の今、情報が世界中に伝わり、コミュニケーションも非常に便利であるため、地域や文化の差がかなり縮まっている」との見方を示す。

ある出来事の情報を、北京の若者とニューヨークの若者がほぼ同時に見ることができ、距離が問題ではなくなったため、観念の差も縮まっている。張氏は、「中国人も米国・英国製作のドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』が好き。欧米の若者も中国の玄幻の小説が好き。中国人も海外の歴史が好きで、外国人も中国の歴史が好きだ。インターネット時代に成長してきた今の若者は上の世代の人々とは異なり、皆好みの本などが非常に似通っている。若者の多くはテレビをあまり見ず、ゲームをしたり、映画を見たりして育った。中国の若者が好きなものは、外国の若者も好きで、その逆のことも当然ありえる」との見方を示す。

観念や好みが同じであるという現象は、読む本の内容だけでなく、創作自体にも影響を与えている。張氏は、「若い創作者は、自身もインターネット上で成長しているため、読者と好みや趣味が同じで、その作品は読者の心をつかみやすい」と分析する。

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