西蔵（チベット）自治区の向巴平措（シャンパ・プンツォク）主席は9日、国務院新聞弁公室の記者会見で、「中央政府の特別の配慮と全国人民の大きな支援のもと、西蔵各民族の人民の団結と奮闘を通じて、西蔵の経済と社会はここ数年で急速に発展してきた。西蔵各民族の人民はみな、改革と発展の成果を享受している。地域の全人民に利益をもたらしたこの業績は誰も否定できない」と述べた。

向巴平措主席によると、西蔵人民の生活水準はここ数年、不断に向上してきた。西蔵の各民族の人民はみな、改革と発展の成果を享受しており、真の受益者だと言える。西蔵がここ数年で上げた社会・経済・文化の領域での成果は次の通り。

▽西蔵自治区のGDPは7年連続で12％以上の急速な成長を遂げてきた。07年のGDPは342億元で、1人あたりGDPは1万2千元を超えている。中央政府がここ5年間で行った西蔵に対する財政援助は947億元に達し、「基本建設（インフラ整備や機械設備設置など）」への投資額は601億元に及んでいる。第10次5カ年計画(2000-2005年)期間中に定められた117の重大プロジェクトは全て完成し、青蔵鉄路は全線開通し、インフラ環境は大きく改善した。

▽07年末までに、自治区全体の89.6％を占める612郷・鎮に道路が敷かれた。全ての郷・鎮で電話が利用できるようになり、70％以上の郷・鎮に郵便が通じた。農牧民102万人の飲み水の入手と安全性の問題が解決された。住宅プロジェクトの2年余りの実施により、11万戸の農牧民59万人が、安全で低価格の住宅に住むことができるようになった。

▽農牧民の1人あたりの収入は5年連続で2ケタ成長を遂げ、07年は2788元となった。また西蔵の社会社会事業は急速に発展している。小学校への入学率は98.2％に達し、中学校への進学率は90.7％に達した。農牧地域の小学生や中学生は、無料の給食と宿舎が提供され、学費を払う必要もない。西蔵では全国に先駆けて、都市と農村の無料義務教育を実現した。

▽無料医療を基本とした農牧地域の医療制度は全ての農牧民を対象にしており、援助基準は1人年間100元にまで引き上げられた。西蔵は全国に先駆けて、都市住民医療保険制度の完全普及を実現した。西蔵の平均寿命は解放当初の35.5歳から現在の67歳にまで上がった。蔵（チベット）族の人口は1964年の120万人余りから現在の250万人余りにまで増加し、西蔵総人口の95％に達している。

▽年間純収入が800元未満の貧困農牧民23万人は全て、最低生活保障制度の対象となっている。西蔵は全国に先駆けて農牧地域の最低生活保障制度を構築した。

▽中央政府は過去20年で7億元余りを投入し、寺院や文化遺跡などを修繕した。またチベット語版「大蔵経」や英雄史詩「ケサル王伝」の整理・出版などを通じて、西蔵の優れた伝統文化の保護と発展を進めた。

向巴平措主席は以上の例を挙げた上で、「西蔵の発展の恩恵は全て漢族に持っていかれた」とか「西蔵の文化は消滅させられた」とかといったダライの主張は、「民族関係の悪化をあおり、民族対立をそそのかし、世界の人々をだますために、ダライがでっち上げた嘘だ」と指摘した。

「人民網日本語版」2008年4月10日