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北京週報>>中国と日本  
日本の宮本前駐中国大使が日中関係について講演

 

中国側から贈り物を受け取る宮本氏

 中日関係の重要性については「欧米で経済危機が発生した後、世界経済発展の主たる原動力は西洋から東洋へ移った。各国の経済発展、民生改善の目標を実現するには、東アジアを始めとする世界の平和と安定を築かなければならない」と指摘。日本を例に挙げて「日本は最も早く発展の道を歩んだ国の1つだが、現在は少子高齢化の苦境に陥っている。日本は国民の生活水準向上のために、さらに大きな資金力を必要としている。この資金力はたゆまぬ経済成長と安定した発展環境によってのみ得られる」と述べ、「このために世界の主要経済大国である日本と中国には、世界全体の発展のために広範に協力し、世界に貢献する良好な日中関係を構築する義務と責任がある」と強調した。

 中日間の溝を埋める方策については「両国は相互信頼構築のために努力しなければならないが、相互信頼の前提条件は相互理解だ。具体的な問題で一致できずとも、相手国の基本的立場と観点について最低限の理解は持たなければならない。こうして初めて誤解や理解不足による過ちを回避できる」と述べた。

 現在両国間には試練が存在するが、宮本氏は中日関係の将来の発展を確信している。「世界が一体化している今日、われわれは日本と中国がどんなに近く、文化がどんなに似ているかに目を向ける必要がある。この点を再認識することは、地域の枠組みを構築し、両国関係を発展させるうえで大きな役割を発揮するだろう。現在われわれは北東アジア共同体の構築を計画している。これはわれわれの夢であり、必ず構築できる。共通の文化がこの構想に大きな役割を果たすだろう」と述べた。

 最後に宮本氏は「日中両国は国交のある隣国で、しかも共に大国だ。一方が栄えれば双方が栄え、一方が傷つけば双方が傷つく。これはこれ以上ないほどに明らかな道理だ。良好な日中関係の発展は双方の絶対的な利益に合致する。両国の有識者が行動を起し、共に使命を果たす時代がすでに到来している。みなさんがわれわれの戦線に加わり、素晴らしい両国関係を後の代に渡すことを希望する。これはわれわれの時代の義務と責任だ」と述べた。

 ■宮本雄二氏略歴

 1946年に福岡県に生まれる。1969年に京都大学法学部を卒業後、外務省に入省。軍縮課長、中国課長、駐中国特命全権公使、駐中国特命全権大使を歴任。現在、中日友好会館副会長。(編集NA)

 「人民網日本語版」2012年8月13日


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