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JDS事業で訪日留学した中国行政官、北京で帰国報告 | |
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出席者が記念撮影 |
日本政府が実施する「人材育成支援無償事業(JDS)」で訪日留学した中国の若手行政官の帰国報告会・歓迎会が29日夜、北京で行われた。 JDSは、日本政府が、被援助国の中央政府・地方政府に勤務する優秀な若手行政官に、日本留学の機会を提供する留学生受け入れ事業。日本の良き理解者として両国関係の強化に貢献する人材を育成するのが狙い。
中国では、中国商務部、日本国際協力機構(JICA)中国事務所、在中国日本大使館からなる運営委員会を実施機関として進められ、2002年の事業開始から現在までに9期、計356人の留学生を送り出している。
今回の報告会・歓迎会では、名古屋大学に留学した孫俊武さんと田林さん、立命館アジア太平洋大学に留学した馮磊さんと廖偉さん、計4人の帰国生が報告を行った。関係機関からは、在中国日本大使館の岩本桂一参事官、中国商務部国際経済貿易関係司五処の康炳建処長、名古屋大学上海事務所の宇田川幸則所長らが出席し、4人を激励した。 岩本参事官はあいさつの中で、「留学生活は終了したが、これがゴールでなく、日中交流の新たなスタートになることを期待している。今後はもとの職場に戻ることになるが、今後もいろいろな形で日中交流に取り組み、両国間の架け橋となってほしい」と期待を寄せた。 康処長は「今年は中日国交正常化40周年で、JDSの中国開始10周年でもある。この10年間、JDSの実施を通じて、中国人の日本に対する理解が深まり、交流の分野が拡大した。皆さんには日本で学んだ知識や経験をそれぞれの所属機関でしっかりと生かして、中日交流の促進に貢献してもらいたい」と激励した。 宇田川所長は「中国からの留学生はいずれも優秀で、学業に対してもまじめで努力家。なかには英語専攻という人もいて、留学中は専門科目以外に日本語の勉強にも励んでいた。卒業前に日本語能力試験1級に合格した人もいた」と帰国生らの努力を評価。「両国間のこうした協力事業がいつまでも続いてほしい」と語った。 帰国生4人は留学体験についてスピーチを行った。「日本人は仕事、私生活にかかわらずきめ細かい。危機意識があり、秩序を重んじる。物事を行う際のこうした規則正しさが日本を発展に導いた。日本人のきめ細やかさは、仕事のほか、ガーデニング装飾や観光地の料理、温泉施設、観光サービスなどさまざまな面にみられる。こうした特徴により、日本は世界に誇る技術や産業、管理を全面的に開花させたといえる」と感慨を込め、「今後もJDSとつながりを持って、同窓生の帰国歓迎会に進んで参加するとともに、自分の職場で両国間の交流に貢献したい」と意気込みを語った。 名古屋大学は丹羽宇一郎中国大使の母校でもある。帰国生4人は歓迎会の前に、在中国日本大使館を訪ね、丹羽大使と面会した。大使は、日本の大手企業の社員と交流するプログラムを留学科目に加えることをJDS運営委員会に提案、留学中に日本の高官や一般市民と触れ合う重要性を強調した。 今回派遣された留学生の中には、留学先の学校で自費留学中の女性と知り合い、結婚にこぎ着けた人もいたという。「縁は異なもの味なもの」というが、今回はJDSが図らずも二人の縁を結ぶ「恋のキューピッド」となった。(編集YT)
「人民網日本語版」2012年3月30日 | |
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