騰建群(中国国際問題研究所研究員)
長年にわたって、西側主要国は「軍事の不透明性」を理由に、中国の国防と軍隊現代化建設の目的、意義、役割などに対し攻撃を行ってきた。こうした国々が中国の軍事透明性にこだわり過分な要求をするのには、中国をけん制する目的のほかにもう1つ重要な原因がある。中国の歴史と文化に対する無知だ。本当に中国を理解するためには、西側主要国は中国の歴史と文化を学び直すべきである。
2010年9月24日、カザフスタンのマティブラク演習場で、観閲台前を行進する「平和の使命――2010」合同対テロ軍事演習参加中国軍
中国の軍事透明度についての理解は、中国の悠久の歴史・文化と切り離すことができない。歴史と文化の角度から中国の軍事透明度を分析すると、「中国の軍事透明性はマクロ戦略における透明性である」という結論が導き出される。軍事透明度の評価にはいくつか基準があるが、最も根本的なのは、国がどのような国防政策を実行しているかということだ。中国は長期にわたり防衛的国防政策と独立自主の平和外交政策を取っており、一貫してその路線を変えずに平和的発展の道を歩んできた。他者を威嚇する意図はなく、ましてや他者を挑発することもない。したがって、透明度の高い低いは中国の軍事不透明性を表すものではない。
平和を追求し対外的膨張を望まない民族は、軍隊建設上も作戦思想上も防衛の態勢を取ってきた。西側主要国は自分たちの基準で中国の軍事透明度を測るべきではないし、そのような基準で中国に軍事透明化を要求するべきではない。中国の国情にそぐわないし、本当の意味での透明性を高めることも不可能である。
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