日本で地震、津波、放射能漏れ事故の後に起きた一連の異常現象により、世界の人々は日本の地位に一種の疑いを持つようになっている。
例を挙げると、今年の地震発生前、日本はインフラの完備状態に自信があり、電力不足という問題は発展途上国特有の問題だと思っていた。ところが、千年に一度の破壊的な威力を持つ津波は、福島第一原発と第二原発をことごとく破壊し、東京電力の発電量は一気に30%以上減少した。各企業は生産を正常に行うため、ディーゼル発電機を買い求め、電力供給不足の影響を減らそうと努めた。
三菱重工などが生産するディーゼル発電機はほとんどが海外向けで、主に東南アジアの国に輸出されている。しかし地震後、日本国内で緊急注文が次々とあり、突然の出来事により三菱重工などの企業は一時対応に追われた。同社の東南アジア駐在の従業員は、現地の顧客に事情を説明するほかなく、この非常事態に納品予定だった発電機を日本国内の企業に譲って欲しいと頼んだ。幸いにも東南アジア諸国は日本の被害状況をよく知っており、この突発的な状況に理解を示した。しかし多くの日本人は、今回の地震が事もあろうに日本を発展途上国に逆戻りさせることを理解できないでいる。
事態はこれにとどまらない。日本の国民は原発の安全性に強い疑問を感じているため、原子力の発電比率を高めることは不可能なばかりか、現在の比率を維持するのですら難しい。原子力発電の代わりになるのは火力発電だ。原子力発電と異なり、火力発電は大量の温室効果ガスを排出し、日本の排出削減量の承諾にも影響する。日本政府は今年4月5日、地震という「不可抗力」に遭遇した日本は削減義務を果たせないとし、年末に南アフリカで開催される第17回気候変動枠組条約締約国会議(COP17)で『京都議定書』の例外扱いを要請する方針を固めた。『京都議定書』は、排出削減の問題において先進国と発展途上国は「共通だが差異ある責任」を担うことを基本原則としている。日本政府の例外扱いを要請するという決定は、言ってしまえば、「先進国の基準で排出削減したくなく、発展途上国の基準でひいきして欲しい」ということだ。エコ技術が最も進んでいると自ら過大評価してきた日本にとって、このようなことを要請するのがどれほどばつが悪いことかは想像できる。
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