タンチョウはツル目ツル科の鳥類である。丹頂鶴(たんちょうづる)、湿原の神と呼ばれている。
ユーラシア大陸東部に生息する。夏季は中国東北部などで繁殖する(英語名 Manchurian Crane の由来)。冬季は中国東部の黄河河口や沿岸部、および朝鮮半島の軍事境界線で越冬することが知られている(軍事境界線は人の立ち入りが著しく制限されていることによる)。日本の出水市等に飛来することもある。
全長140cm。白い羽毛で覆われているが、側頭部から頚部にかけてと、次列風切羽、三列風切羽は黒い。尾羽は、羽をたたんだとき三列風切羽が尾羽と重なるため黒く見えるが、実際の尾羽は白い。頭頂部は赤く、和名のタンチョウは丹は「赤い」、頂は頭頂部の頂が由来になっている。
幼鳥の羽毛は褐色。食性は雑食で草の葉や種子、湿原に棲む昆虫類、魚類、カエル等を食べる。メスは2つの卵を産卵し、30日強で孵化する。ヒナは生まれて半日ほどで親鳥について歩くようになり、100日程度で親鳥と同じくらいの大きさまで成長し、飛べるようになる。生まれて1年間は茶色の羽毛をしているが、やがて幼毛も抜け落ち、親鳥と同じ姿になる。 |