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改革開放に関するキーワード:世界との付き合いの章
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· 2018-11-21 |
タグ: 改革開放;世界との付き合い;キーワード | 印刷 |
中国の世界貿易機関加盟
中国の改革開放の歴史の過程において、「世界貿易機関(WTO)加盟」は鍵となる転換点だった。2001年12月11日、中国はWTOに正式に加盟し、その143番目のメンバーになった。中国はWTOに加盟するため、「関税及び貿易に関する一般協定(GATT)締約国としての地位の回復」からWTO加盟に至る、非常に困難で、曲折に満ち、複雑で長いマラソンのような交渉過程を経た。1986年7月10日、中国政府は中国のGATT締約国としての地位を回復するよう正式に申請を出した。1995年11月、中国のGATT復帰交渉はWTO加盟の交渉に変わった。1996年3月、WTO中国分科会第1回正式会議がジュネーブで開かれた。2001年9月17日、WTO中国分科会第18回会議は正式会議を行い、中国がWTOに加盟するための全ての法律文書を可決し、同時にWTO中国分科会の全ての活動を終えた。
「WTO加盟」から17年、中国はグローバル化の発展から利益を受け続けてきたと同時に、世界経済により深く溶け込み、世界経済の発展を促進するために欠かせない重要な力になった。互恵ウインウインは、この17年来の中国と世界の関係の変化を正確に表現するものだ。中国は多国間貿易体制の揺るぎない支持者で、これまで通り責任を負うWTOのメンバーとして、多国間貿易体制の整備に積極的に参加していくだろう。
新興5カ国(BRICS)協力メカニズム
「BRICS」は当初、ブラジル、ロシア、インド、中国の、将来の成長が期待されている4カ国の新興市場国家を指した。この概念は米国のゴールドマン・サックスが2003年に打ち出したものだ。2006年9月、上述の4カ国の外交部長が国連総会期間に第1回外交部長会議を開き、それから毎年開催している。2009年6月、「BRICs4カ国」の首脳はロシアで初めて正式な会議を開き、BRICs協力メカニズムを正式に始動した。2010年12月、南アフリカが正式に加入した後、この協力メカニズムは当初の「BRICs4カ国」から「BRICS5カ国」になった。
BRICS協力メカニズム建設は実践的な協力に伴って整って完全になっていた。BRICSは経済・貿易、財政・金融、教育、科学技術、文化、シンクタンクなど数十の分野で実務協力を展開し、首脳サミットを核心とし、部長級会議を支柱とし、研究討論会やフォーラムなどの形式でサポートする国家間の協力メカニズムを形成し、BRICS銀行協力メカニズム、工商理事会、緊急時外貨準備基金とBRICS新開発銀行、シンクタンク協力メカニズムなどを含む多層的な協力保障・サポートメカニズムを確立した。
2017年の廈門(アモイ)BRICS首脳会議期間中に習近平国家主席は「BRICSプラス」の概念を提起した。その意図は、BRICSが他の発展途上大国や発展途上国の組織との対話を通じて、より広いパートナーシップを構築し、BRICSの「友達の輪」を拡大し、BRICS協力を今の世界で最も影響力を持つ南南協力のプラットフォームに打ち立てることにある。2018年初めまで、BRICSはすでに60以上の協力メカニズムを打ち立て、経済・貿易、金融、農業、教育、科学技術、文化、シンクタンクなど多くの分野をカバーしている。
BRICS協力は先進国が長年世界経済を主導してきた局面を打ち破り、発展途上国の経済協力と共同発展に実行可能な道を切り開き、国際秩序のモデルチェンジと改革を強力に動かし、新型国際関係建設のために有益な探索を行った。
新型国際関係を構築する
2013年3月、習近平国家主席はモスクワ国際関係学院で講演した際に、「各国は、協力とウインウインを核心とする新型国際関係の構築を共に推進しなければならない」と述べた。現在、世界は非常に複雑な変化が生じており、平和・発展・協力・ウインウインという時代の潮流はより顕著になっている。しかし、世界の平和を守り、共同の発展を促すのは、依然として「任重くして道遠し」だ。今日の人類は以前のいかなる時期よりも平和と発展という目標へ向かって邁進する有利な条件を備えており、協力・ウインウインこそがこの目標を実現させる現実的方途だ。中国が提唱する協力・ウインウインを旨とする新型国際関係の確立で中核となるのは、国連憲章の趣旨と原則を擁護し、内政不干渉や国家の主権・独立、領土保全の尊重といった国際関係の基本原則を擁護し、国連および国連安全保障理事会が世界平和の維持において先頭に立って担う責任を擁護し、対抗せず、対話と協力を進めるとともに、一方だけに利があるのではなく、双方に利があり、相互に利があるのを実現することだ。協力・ウインウインを中核とする新型国際関係を構築するには、次のようなことが必要だ。それはすなわち、△平等に接し、互いに相談し理解し合えるパートナーシップを築くこと、△公平・正義にかなった、ともに築きともに分かち合える安全保障の枠組みを新たに確立すること、△開放・革新、包摂・互恵の発展の前途を求めること、△和して同ぜず、互いに認め合う文明交流を促進すること、△自然を尊重するグリーン発展のエコシステムを構築することだ。さらに、新型国際関係の構築には、平和と発展を堅持し、強権と戦争を捨て去らなければならず、多国間主義を守り、国際関係の民主化と法治化を推進しなければならず、グローバル経済ガバナンスを改革し充実させ、開放型の世界経済を建設するとともに、新型のグローバルな発展のパートナーシップを確立し、世界の至るところが発展の成果に恵まれるようにしなければならない。
正しい義利観を確立する
2013年3月、習近平国家主席はアフリカ訪問中に初めて正しい義利観を提起した。同年10月、中華人民共和国成立以来初となる周辺外交活動座談会が開催された。習近平国家主席は、利益の共通点と合流点を探し、正しい義利観を堅持し、原則を踏まえ、情誼を重んじ、道義を重んじ、発展途上国に可能な援助を少しでも多く提供すべきだと強調した。その後、習近平国家主席は幾度もこの理念を強調している。「義」とは、われわれの理念を表している。中国は全世界の共同発展、特に広範な発展途上国の発展加速を望んでいる。「利」とは、互恵・ウインウインの原則を固守し、自分が勝って相手が負けるようなことをせず、ウインウインを実現することだ。中国は貧困国に力の及ぶ限り支援する義務があり、時には「義」を重視して「利」を強調せず、「利」を捨てて「義」を取るようにしなければならない。「利」だけ求めたり、勘定高く計算したりするようなことなことを絶対やってはならない。正しい義利観の確立と貫徹とは、原則をもち、人情・道義を重んじ、利益を前にしたら、それが義にかなっているかを考え、「義」と「利」の両方を兼ね備え、さらに必要な時は、「利」を捨てて「義」を取るようにすることだ。また、正しい義利観は中華民族の伝統的美徳と中国外交の優れた性格を具現化したもので、中国外交の価値観をさらに豊かにし、国際社会、特に広範な発展途上国にあまねく称賛され、中国のソフトパワーの特有のメルクマールとなった。
「真実・実務・親密・誠実(真、実、親、誠)」の理念
2013年3月、習近平主席はダルエスサラームで講演し、中国-アフリカ関係およびアフリカに対する中国の政策・主張を総括し、次のように語った。①アフリカの友人との付き合いは、「真」の字に込められている。中国は一貫してアフリカ諸国との団結・協力の発展を対外政策の重要な基礎としてきた。②対アフリカ協力は、「実」の字に込められている。中国側の約束は掛け値なしに実行に移される。③中国‐アフリカの友好増進は、「親」の字に込められている。中国とアフリカの人民は自然な親近感を持っており、中国‐アフリカの人的・文化的交流をさらに重視するためには、青年交流を積極的に推進し、双方の友好事業の後継者が出てくるようにしなければならない。④協力の中で起こる問題の解決は、「誠」の字に込められている。中国側は中国‐アフリカ関係が直面している新たな状況、新たな問題に率直で誠意ある態度で臨み、相互尊重、協力・ウインウインの精神に基づいて、適切に解決する。「真、実、親、誠」の理念は中国の対アフリカ外交の理念にとどまらず、中国と全ての発展途上国との連帯・協力を深めるための重要理念となっている。
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