●構造調整に一層の寄与
米ドルが低迷を続け、欧州債務危機が深刻化する中、12年に国際資本は中国市場により熱い期待を寄せることだろう。絶えず増大する外資規模に対処するため、政府はこの資本という要素を円滑に活用し、引き続き規則的に「導入」の質を高めていかなければならない。
「リスト」の趣旨は、高度製造業や戦略的新興産業、循環型経済などの分野への外資参入を促すことにある。石油化学工業の構造調整転換に向け重点的に育成する分野、業界の将来にとって基幹または重要な産業だ。
また発展・改革委員会によると、産業構造の最適化・高度化を促進し、現代農業やハイテク、先進的製造業、新エネルギー、現代サービス業といった分野により多くの外資投資を誘致するためでもある。さらに、サービス業の拡大・開放を通して第3次産業の協調性を高める。多国籍企業が中国での研究開発への投入を増やし、研究開発センターを設立し、国内企業と研究開発面での協力を展開するよう奨励する。外資利用を促進することで、自国の自主革新能力を増強していく考えだ。
「リスト」は、「高汚染、資源・エネルギー高消耗」分野への外資投資プロジェクトを厳格に規制、禁止している。一部業種の生産能力の過剰、盲目的な重複建設を抑制するため、多結晶シリコンや石炭化学工業などを奨励条目から削除している。
華泰聯合証券の王海生アナリストは「世界市場から言えば、多結晶シリコンはすでに生産能力が過剰となっており、世界ベスト5社のソーラー企業の生産能力で市場のニーズは十分満たることができる。わが国の多結晶シリコン産業はすでに世界レベルにあり、外資を導入する必要はもうない」と指摘する。
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