●ファイナンスリース業に期待
外資によるファイナンスリース業が規制から許可制になったことは、中国が金融サービス分野の大門を開放したことを示すものだ。
ファイナンスリース業は「経済低迷期の強心剤」と呼ばれる。世界経済が不況の中にある今、銀行の抵当ローン限度額ではすでに一部エンジニアリング企業のニーズを満たすことはできず、この業界が大きな資金源となっている。
「中国リース青書」(略称「青書」)主編の楊海田氏によると、国外では、ファイナンスリース業は銀行貸付に次ぐ第2の融資源となっているが、中国はまだ発展の初期段階にあるという。
外資が中国でリース業を始めるようになったのは、WTO加盟後。だが、規制の業界に属し、参入基準や経営のハードルは比較的高かった。政府は05年に「外国企業によるリース企業管理方法」を制定。この新政策を目にした後、国内一部の銀行や企業はこの業界にかかわるようになった。そして07年、国内企業を対象にした「ファイナンスリース企業の管理方法」が公布、施行された。
「青書」によると、ファイナンスリース関連企業はすでに280社を超える。うち国内資本は66社、外資は約200社。
楊氏は「外資が規制から許可制となったことで、中国のファイナンスリース業の発展が促され、資金取得ルートが広がり、業界の資金をめぐるボトルネックも緩和されるだろう」と話す。
11年のファイナンスリース契約残高はわずか9000億元余り。「全国の契約残高はじきに1兆元の大台を突破すると見込まれ、年末までには前年比で50%増の1兆4000億元を超えるだろう」と楊氏。
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