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日欧EPA 米国保護貿易主義の暗雲の下で生まれた「もたれあい」
董一凡  ·   2018-08-03  ·  ソース:
タグ: EPA;貿易;政治
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EUと日本双方の経済体総量と相手の対外貿易における割合について言えば、EPAの経済・貿易に対する直接的牽引作用は顕著ではないが、世界貿易ルールと版図再編について見ると、EPAにはより重要な意義がある。EPAは世界第2と第4の経済体の間に自由貿易圏を生み出すもので、双方は世界貿易総量の40%を占めている。EUと日本間のルール標準のリンクと相互承認は貿易利便化の成果であり、双方の相互間貿易・投資を牽引するだけでなく、他国間の貿易・投資にも影響を与えるだろう。 

EPAはアジア太平洋地域の貿易自由化プロセスにも重要な影響を与えると見られる。21世紀に入り、アジア太平洋地域は世界で最も潜在的成長力のある市場となり、主要大国は地域諸国との経済貿易連携を強化するために続々と投資を増やしている。日本について言うと、アジア太平洋はなおさらその対外経済貿易関係の基盤だ。EPAの締結で、日本は双翼の自由貿易圏配置をほぼ完成させただけでなく、全体として先進国の産業優位性ルールの枠組みを守りつつ、「ポスト・トランプ時代」の米国のTPP復帰もしくは先進国主導の経済貿易ルール配置に活路を残し、東西両側に一定の貿易自由化空間を開拓したことになる。EUのほうも、近年、経済貿易と対外関係に関する文書で絶えずアジア太平洋地域における自由貿易協定(FTA)戦略推進の重要性を強調していた。現在、EUは韓国とFTAに署名し、ベトナムやシンガポールなどともFTA交渉がすでに妥結しており、オーストラリアやニュージーランドともFTA交渉を開始している。EUと日本がEPAに署名したことで、今後のFTA交渉において、EUはルール制定上より力を持つことになるだろう。 

EUや日本など世界の主要経済体が、米国の保護貿易主義の打撃を受ける中、期せずして一致し2国間や小規模の多国間ないしは米国との意思疎通・協調等などのレベルで複数の手を打つことを選び、自身の利益を守ろうとし、世界の経済貿易構造とルールが変わりつつある今、戦略配置に一段と力を入れ、主導権を勝ち取ろうとしている。中国も多国間主義貿易ルール下の主要な受益者として、米国との経済貿易上の駆け引きの策をしっかり練ると同時に、日本やEUなど主要貿易相手との政策的意思疎通を強化し、WTOルール再編プロセスにおいて中国と発展途上国の合理的利益を擁護すると同時に、中国とEUの2国間投資協定(BIT)や地域包括的経済連携協定(RCEP)など2国間・多国間の貿易投資協定の交渉プロセスを加速し、各主要経済体が2国間・小規模の多国間協力を以って大規模な多国間協力に影響を与えている現在の大きな趨勢下で、戦略的に主動的な立場を求めていくべきである。 

(董一凡 中国現代国際関係研究院欧州研究所助理研究員)

「北京週報日本語版」2018年8月3日

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